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競馬界激震。中央競馬と地方競馬を繋ぐダート三冠は地方競馬の終わりか。日本競馬の始まりか。

競馬界を激震させる出来事が発表された。それは羽田盃、東京ダービー、JDDの3つの大井の競争を三冠にするという発表である。
この発表によって歓迎する中央競馬ファンがいる一方で、地方競馬ファンには不評になっているこの発表。この劇薬とも言えるこのダート三冠について今回は解説していきたいと思う。


今まで現行のダートクラシック路線では、中央競馬の3歳馬はダート路線ではあまり活躍が出来ない状況にあった。中央馬は3歳のレースは青竜Sや端午SなどのOP級しか走れず、6月3週のユニコーンSまでは重賞は走ることが出来ないという悪影響を受けていた。

そのことを踏まえた上での、TCK大井競馬が新たに発表したのがダート三冠である。
このダート三冠では、羽田盃(1800m)、東京ダービー(2000m)、JDD(2000m)の三つの競争である。開催は全て大井競馬場で行われ、あらたなJpn1競走として中央と地方を織り交ぜた競走が行われる。というのが新たなダート三冠のざっくりとした内容である。


目的としてはこうである。JRA・NARの両者からの声明を見ると

2・3歳ダート競走については、地方競馬各地区のダービーを頂点とする競走体系が設定されているものの、全日本的な競走体系の整備には至っておらず、ダートグレード競走も2歳12月の全日本2歳優駿以降、3歳5月の兵庫チャンピオンシップまで実施がありません。芝を中心とした競走体系の中央競馬においても、6月のユニコーンSまで重賞競走の実施がないことから、ダート適性馬の目標となる競走が不足している状況です。そこで、日本ダービーを中心として体系づけられている中央競馬の芝クラシック路線に倣い、東京ダービーを頂点とした3歳ダート三冠競走を創設し、中央・地方の所属を超えた全てのダート適性馬が覇を争う全日本的なダート三冠(クラシック)路線を構築します。

https://jra.jp/news/202206/062001.html


つまり、ダート3歳馬を全国規模で走らせることによって、ダートレースそのものの価値を向上させダートレース自体を盛り上げようという画期的なもくろみなのである。
しかいこれには反発も大きい。地方競馬ファンからの反発が特に多く、南関東ファンからはたまったものではないという意見が続出している。
本来であれば、3歳ダートグレードの整備を行うべきなのはJRAである。事実今まではJRAの怠慢によってダートレース競争を整備できなかったのであった。ユニコーンSやレパードSのG1化などの三冠街道の整備をすればよかっただけの話である。それにわりを食わされるのは南関競馬だけであり、圧倒的に得をするのは中央競馬の馬である。今まで東京ダービーを目指して頑張ってきた南関東ジョッキーや南関東の馬が割を食わされて中央の庭扱いをされるのは、不当であると正直思う。そもそも中央で解決すべき問題を放棄してるフシがある。なぜ中央競馬の問題を南関東競馬がケアしなければいけないのかそこは疑問点だ。JRAは構造的問題をクリアすべきであって地方に責任を押し付けるべきではない。法でこれ以上開催を増やせないなどの意見も見受けられるが、クラシック直行組が増えているのだから、毎日杯かスプリングSのどれかをダート競争にすれば済む話である。(あくまでこやざる個人の主張であるが)


実際ネットを見ると南関東競馬ファンからは特に反発が多い。的場文男のダービー制覇や御神本騎手のダービー制覇を期待していた立場からすれば、怒るのも当然だろう。とくに東京ダービーは【南関東競馬】の最強を決める戦いであるのだから、それを易々と中央に安売りするのは如何なものだろうか。疑問である。
それに地方競馬の三冠を整えるのであれば、求めている三冠体系としてかつてのユニコーンS→スーパーダートダービー→ダービーグランプリみたいな中央南関他地区という形であって、地区三冠の開放ではないだろう。大井だけがワリを食う仕組みをなぜ作ったのか疑問に思わざるを得ない。
しかし、メリットも当然ある。大きなメリットとしては日本競馬のダートの価値向上であろう。公式PVでも日本競馬を強くする。といった面が強くされている。日本競馬全体で見れば、大井の3歳競争を三冠とすることで、ダート馬の需要が高まりダート全体の向上に繋がるだろう。実際今まではJDDまでは、中央VS地方の構図すらなかなか見られないという現状なので、こういった競争が加速するのであれば大歓迎だ。
二つ目としては、南関東競馬の大幅な強化であろう。南関東競馬では、馬の強化が見込まれるだろう。南関東競馬に大きな3歳ビッグレースが誕生するわけだから、最初から南関東に強い馬を預けようとする馬主が増えることだろう。南関東に今までは来なかったようなエース級の馬が来るのであれば、南関東重賞路線もより一層盛り上がるに違いない。事実南関東には、サルサディオーネやノンコノユメなどの南関移籍組が大きな活躍を見せている。3歳のクラシックの時から中央でも通用するレベルの馬が参入するとなれば、大きな南関競馬の飛躍が見込めるのではないだろかと思う。
ともかく決まった以上は、南関東競馬にも中央競馬にも頑張って貰いたい。少なくとも僕はこのチャレンジを歓迎したいと思う。地方競馬の終わりか。日本競馬の始まりか。それは南関東競馬にかかっているといっても過言ではない。少なくとも2020年後半の競馬の主役は南関東競馬だと私は思う。

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このnoteは後編に続く…。




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