4歳〜10歳は「旅育」のゴールデンエイジ!家族旅行をひと工夫して子どもの可能性を広げよう!

ここ最近、いろいろなところで「旅育(たびいく)」という言葉が聞かれるようになりました。子どもの成長を促すことを目的とした旅。日常的に体験学習を重視されているご家庭には何とも響きそうな言葉ですね!

私は数年前から、親子ワーケーションを実践していますが、ワーケーションに限らず、家族旅行であっても、非日常体験をちょっと工夫するだけで子どもの成長がどんどん促されると思います。

\この記事はこんな方におすすめです/

□  未就学児〜小学校中学年くらいまでの子どもがいる
□  親が旅行好き
□  国内外のさまざまな地域や文化に興味があり、現地の人と交流してみたい
□  正解のない時代を生きる子どもに、「生きる力」をつけさせたい

旅育ってそもそも何?

冒頭でも書いたとおり、最近ではいろいろな人が「旅育」という言葉を用いて情報発信されています。正直なところ、「旅育ってこう!」という定義はないようですが、私なりの視点で旅育とは何かをお伝えすると、旅先での体験、経験を通じて多くのことを学び、子どもの心や人間性の成長を促すことだと感じています。

旅行会社に勤める友人によると、親子ワーケーションが注目され始めた3・4年ほど前から旅行業界でも旅育というワードに注目し始めたようです。
※ちなみに、こちらの記事には、「旅育」を定義した東洋大学の森下晶美教授について詳しく記載があるので、気になる方は読んでみてくださいね。

家族旅行とどう違う? 旅育のポイント

多くの子どもは好奇心がとても旺盛なので、わざわざ旅育を意識しなくても普通の家族旅行で十分何かを感じ、成長の一助になると思います。ただ、親側に「子どもの成長を促すぞ!」という特別な思いがあれば、普通の旅行も工夫次第でより深みのあるものになると思います。旅育を意識するのであれば、以下のポイントを意識してみてほしいです。

  1. 予習と復習(インプットとアウトプット)

  2. 体験(アクティビティ)

  3. 旅先での交流

1、予習と復習(インプットとアウトプット)

正直これはとても重要だと思います。なぜなら、親が計画した旅行に子どもが ”乗っかる” だけでは、時を消費して終わりやすいからです。もちろん、家族旅行をして「楽しかった!」と感じるだけでも素晴らしいのですが、旅育観点で考えると、もう少し”自分ごと感” がほしいところです。

予習と復習はは勉強面でも重要視されることですが、旅においても同じことが言えます。子どもの年齢にもよりますが、まずは計画段階からお子さんを巻き込んでみてはいかがでしょうか。そう、「旅に行くぞ!」と決めた瞬間からもう旅は始まっているのです♪前知識を入れる=イメトレは好奇心旺盛な子どもにとって素晴らしいメリットがあると思います。

たとえば、箱根に行こうと決まれば、ガイドブックや観光サイトを親子で眺めることから始めてみてはいかがでしょうか。「箱根って何県だと思う?」「どんな電車が走っているのかな?」などと質問するだけで、子どもはどんどん興味を持って自分で考えたり調べたりします。

我が家では、息子が保育園の年中さんくらいのころからこうしたやりとりを意識していて、小学2年生になった今は、実際に旅のスケジュール表を一緒に作っています。行きたい名所やお店をみんなで出し合って、どれを実践するか(諦めるか)、A地点からB地点まで何分くらいかかりそうか、などを話しながらスケジュールを練り上げています。旅って、渦中よりも計画中のほうが意外とワクワクしたりするので、少なくとも私はスケジュール表を作っている時間がとても好きです。

旅から帰った後の「復習」もぜひおすすめです。といっても、写真を一緒に眺め、思い出話をするだけで十分です。可能であれば紙の地図を広げて、行った場所にマークをしたりシールを貼るのがおすすめです!息子はこれで地理感覚が養われました。小学生なら、絵日記や体験記にチャレンジしてみるのもいいですね!

2、体験(アクティビティ)

名所をゆったり回る大人の旅もいいですが、子どもと一緒なら、旅先で何か一つでも体験メニューを入れてみるのがいいと思います。お子さんが手先を動かすのが好きなら民芸品や工芸品づくりのワークショップに申し込んでみてもいいですし、体を動かすのが好きなら登山や自然体験、動物が好きなら動物園や水族館で動物や魚と直接触れ合える体験に申し込んでみてもいいですね。

私が以前、茨城の海で親子ワーケーションした際には、海辺のゴミ拾いを企画し、みんなでSDGsについて語り合う時間を設けました。

体験が終わったら、親子で感想を共有したり、疑問に思ったことを調べてみたり、たくさん会話をしてみましょう!1日の終わりに、その日の出来事を振り返るだけでも子どもの脳への定着が違うように思います。

3、旅先での交流

旅先で現地の方と交流することは、旅により深みと奥行きをもたらしてくれます。ホテルや売店、レストランの方とのその場の会話を楽しむのももちろんいいですが、できればもう少し濃い時間が作れるとよりいいなと思います。

例えば、ローカルな動物園に行くのであれば、飼育員さんや職員さんにその土地に生息する動植物について聞いてみたり、ワークショップ体験の中で積極的に交流してみたり。

子どもは大人以上に「なぜ?」「どうして?」を持ちながら生きているので、それらを刺激できるように、親が積極的に地元の方と交流してみるといいでしょう。恥ずかしがり屋なお子さんもお父さんやお母さんが一緒なら安心ですし、会話を聞いているだけでも十分理解につながるはずです。

旅の途中の親子の会話も、重要です。普段以上に「どう思う?」「なんでだろうね?」といった問いかけを多めにしてみるといいでしょう。去年、秩父に行った際、定食屋さんで出てきたシイタケが普段スーパーで買っているものとは比べ物にならないくらい大きく香りがよかったことに家族で驚いたのですが、その際、すかさず「なんでこんなに大きいのかな?」と切り出しました。最初はただ「そんなの知らない!」という無関心な態度だった息子も、いろいろ質問し合っているうちに、「他の野菜もそうなのかな?」など、自分なりに考えながら食いつくようになりました。

日常生活でもそうですが、「なぜだろう?」は、正解を導きだすことが大事なのではなく、立ち止まって考えることが重要だと思います。ちなみに、秩父でのその時は、たまたま店長さんが会話に入ってきてくださり、山の環境や水の良さについて丁寧に説明をしてくださったのでとても勉強になりました。

大事なのは行き先ではなく、非日常を感じること

旅育だからといって、海外旅行や秘境に行く必要は全くないと思います。日常からちょっとはみ出た小さな非日常で十分です。大人だって、いつもとちょっと違った風景が見られるだけでリフレッシュになりますよね。特別お金をかけたり、頑張る必要はないのかな?と思います。

もっと言うと、旅行に行くことだけが旅育だけではないと思います。普段の休日に日帰りでちょっと大きい公園に行って1日過ごしてみるだけでも十分。「なぜだろう?」「どうして?」に親子で向き合う習慣が普段からあれば、遠出したり旅行に行った先ではより旅育の効果を感じられると思います。

旅育のゴールデンエイジ

本記事のタイトル「4歳〜10歳」は、あくまで一つのめやすですが、一人で最低限のことができるようになって親子分離で数時間過ごすことのできる4歳くらいから小学校中学年くらいまではゴールデンエイジだと感じています。

好奇心に火をつける

先ほどから書いているとおり、好奇心が旺盛なこの年齢の子どもたちは、とにかく「なぜ?」「どうして?」がいっぱいです。非日常の時間をただ消費するのは本当にもったいないので、ぜひ随所で、さまざまな会話をしてみてほしいです。思春期に入ってしまうと、子どもによっては親と積極的に会話をしなくなったりするので、素直なうちに(笑)、会話の習慣をつけておくのがいいのかな?と思っています。

成功体験をさせる

このくらいの年の子どもは、親に甘えつつも一人でやってみたい気持ちがとても強いです。親の手を借りずにできたことは大きな成功体験となり、自身がつきます。ワークショップなどを経験させることはもちろんですが、たとえば、旅先で「10分経ったらここに集合してみよう!」といったミッションを与えてみることも、子どものチャレンジ精神に火をつけます。小学2年生の息子は、この夏「一人で男湯に入る」という目標を立てて、実際に旅先で実践しました。一人でできた!の積み重ねが子どもの自己肯定感をどんどん高めてくれると感じます。

多様な価値観に触れ、世の中の広さを知り、好奇心を高める旅育。家族旅行の延長でできることもたくさんあると思うので、ぜひチャレンジしてみてくださいね。そして、この記事を読んでくださった方の旅育エピソードもよければぜひコメントいただけると嬉しいです!


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