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【Bリーグ】チームスタッツで振り返る21~22シーズン ライジングゼファーフクオカ編

序盤健闘も悪夢の10連敗でプレーオフ争いから脱落

シーズン成績

B2降格して以来、プレーオフとも縁遠い位置にいた福岡。オフシーズンは出入りが激しく、カナルスHCが退任し、女子リーグENEOSサンフラワーズでヘッドコーチを務めていた梅嵜氏が新HCに就任したことをはじめとして、選手たちも多く入れ替えがありました。得点トップのグリン選手が秋田へ移籍した他、何試合かスターターを務めていた楯選手、谷口選手、船山選手などが退団。一方、新加入は海外リーグから、レモン選手、ジョーダン選手、林選手が。また奈良から大塚選手が加わるなど、日本人選手のコアメンバーは残りつつも、戦いぶりに変化が見られそうな雰囲気が漂っていました。

開幕節を青森相手に連勝し幸先の良いスタートを切った福岡。その後も大きな連勝も連敗も無く、コツコツと勝ち星を積み重ね勝率5割で前半戦を折り返します。しかし3月の西宮戦からまさかの10連敗。いずれもプレーオフ進出している上位チームが相手であったとはいえ、ここで白星を拾えなかったことが最後まで響き、終わってみれば前シーズンを下回る20勝、勝率4割でシーズンを終えることになりました。


ベーシックスタッツ

各種チームスタッツは下記の通り。前年の数値と、リーグ内での順位も記載しています。なんとなく強みと弱みがわかるように、絵文字で装飾してみました。

ベーシックスタッツ

前シーズンの角が取れたようなスタッツに

基本的に本シーズンのスタッツに関して触れるようにしているのですが、どう考えても前シーズンのスタッツの方が尖りまくっていて、触れたくなってしまうという。リーグ最下位の項目が5項目もある一方で、リーグ1位の項目が4項目もあるという両極端なスタッツでした。

それが本シーズンは、リーグ1位の項目が消え、また前シーズンリーグワーストだった項目も、それぞれ改善を見せています。B2に移ってから福岡の試合はほとんど見ておらず、あまり印象も無いのですが、どちらのシーズンの方が見ていて面白い試合内容だったのだろうというのは、とても気になるところです。

ディフェンスプレッシャーの低下

前シーズンは、ファウル覚悟で激しくプレッシャーをかけ、ファウルも計上するけれど、その分相手のターンオーバーも多く誘発するというスタイルだったようなのですが、本シーズンはその特徴が消えてしまったようです。

平均ファウル数が10個近く減少した一方で、平均スティールも3本近く減少。ディフェンスリバウンドの本数が上昇しているのは、相手チームがシュートで終われているケースが増えたことに起因しているものと思われます。色々とスタッツに変動が見られているものの、結果的に平均失点は3点以上増え、リーグ最下位になってしまいました。戦略の変更が、ディフェンスにおいては少なくとも裏目に出ていたように映ります。


アドバンスドスタッツ

小難しいことは私も分からないのですが、アドバンスドスタッツを見るとより特徴が見えてくるらしいです。一応補足説明を簡単に書いていますが、詳細は各自で調べてもらえると嬉しいです。

アドバンスドスタッツ

強みが消えた21-22シーズン

こちらもベーシックスタッツ同様、尖りまくっていた前シーズンから変化を見せ、リーグ最下位の項目も、リーグ1位の項目も本シーズンは無くなっています。ベーシックスタッツと異なっているのは、リーグ上位の項目、大きく順位を上げた項目がほとんど見られないというところ。

唯一大きく上げているのが相手チームのフリースロー比率なのですが、そもそも前シーズン58.7という異次元の数字を叩き出しており、普通にプレーしたらそりゃあ上がるよねという項目ゆえに、評価が難しいところ。

得点パターンにも変化

前シーズンリーグ1位だったターンオーバーからの得点と、セカンドチャンスポイントはいずれも大きく数字を下げ、リーグ中位に。一方でそれを埋めるように上昇したのが、ファストブレークからの得点と、ペイントからの得点。3ポイントとフリースローは明確に数字が下がっているので、2Pフィールドゴールからの得点という、いわば正攻法での攻撃スタイルにシフトしていったことがうかがえます。

結果的に平均得点は上昇。オフェンスレーティング自体も前シーズンから上昇しており、ディフェンスとは打って変わって、オフェンス自体は前シーズンからの進化が見られた1年だったと言えるかもしれません。


B1昇格を狙っていることが伝わってくる補強

B1昇格を目標に掲げながらもプレーオフ進出すら逃すという苦いシーズンを送った福岡ですが、新シーズンに向けてオフは積極的に補強に動きました。まず日本人選手として、いずれもB1でのプレー経験が豊富な永吉選手、阿部選手を獲得。

外国籍選手は総入れ替え。かつて福岡でも活躍していたグリン選手が2シーズンぶりの復帰。また熊本でプレーしていたハリス選手、NBAでのプレー経験もあるゴードン選手といった外国籍選手を獲得した他、アジア枠としてフィリピンの7フッター、グレゴリー・ウィリアム・スローター選手をロスターに加えました。

ヘッドコーチには、スペイン代表のHCを務めたこともあるラモン・ロペス氏を招聘。選手補強もさることながら、このあたりにもチームとしての気合が感じられます。

B1昇格の美酒に酔ったのも、気がつけば5シーズンも前になろうとしています。果たして新シーズン、福岡は久々の歓喜を味わうことができるでしょうか。

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