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【Bリーグ】チームスタッツで振り返る21~22シーズン 山形ワイヴァンズ編

前シーズンから一転 黒星がかさみPO進出を逃す

シーズン成績

勝率1割台。過去最低勝率で東地区最下位に沈んだ19-20シーズンから打って変わって、20-21シーズンは尻上がりに調子を上げ、ワイルドカード下位でプレイオフ初出場を見事に掴み取った山形。辣腕を振るったライコビッチHCとはもちろん契約継続。チームの完成度を高めて2年連続のプレイオフ進出を狙うのかと思いきや、選手の入れ替えがかなり多くあった昨オフでした。

大黒柱のランダル選手をはじめ、外国籍選手は総入れ替え。日本人選手も、和田選手、飯田選手、新号選手、鶴田選手など、ベンチを支えた選手たちの多くが退団。

一方で、北海道からウィリアムズ選手、青森からサンチェス選手、佐賀からローソン選手と、それぞれBリーグでのプレー経験豊富な選手を獲得。また滋賀から村上選手を期限付き移籍で獲得したほか、群馬から田原選手、茨城から眞庭選手など派手さは無くとも実績のある選手たちを補強し、堅実に戦力を整えました。

2年連続のプレーオフ進出を狙う山形。開幕から4連勝を飾るなど、幸先の良いスタートを切ります。その後も順調に勝ち星を重ねていくのですが、後半になるにつれ負けがかさむように。結局最後まで調子は上がらず、プレーオフ進出争いに絡むことなくシーズン終了。連勝でプレーオフ進出を決めた前シーズンとは対照的な、悔しさ残るシーズンとなりました。


ベーシックスタッツ

各種チームスタッツは下記の通り。前年の数値と、リーグ内での順位も記載しています。なんとなく強みと弱みがわかるように、絵文字で装飾してみました。

ベーシックスタッツ

パッと見は前シーズンと大きな違いはないが…

初めてプレイオフ進出をした前シーズンのスタッツを見ると、リーグ上位の項目はほとんどなく、むしろ下位の項目が多い印象があります。本シーズンについてもその傾向は同じで、あまり差が見られません。試合運び次第では、前シーズンと同じような結果もあり得たのではないかと思ってしまいます。

フリースロー試投数の減少が得点減に直結

平均失点は前シーズンとほぼ同じ数字を記録している一方で、平均得点は4点ほど下げる結果に。FG成功数は前シーズンとほぼ同様の数字で、なんなら3P成功数は前シーズンよりも伸びています。ではどこが要因なのかというと、フリースローがそれでした。前シーズンから試投数が5本以上減っており、成功数も4本近く減少。この差分がそのまま平均得点の低下につながった形に。

昨シーズンから平均被ファウルは多くないチームだったのですが、今シーズンはその傾向が顕著になり、フリースロー自体が貰えないチームになっていました。ここは20-21シーズン、リーグでもっとも多くのフリースローを放っていたランダル選手の退団がモロに影響しているような印象があります。


アドバンスドスタッツ

小難しいことは私も分からないのですが、アドバンスドスタッツを見るとより特徴が見えてくるらしいです。一応補足説明を簡単に書いていますが、詳細は各自で調べてもらえると嬉しいです。

アドバンスドスタッツ

レーティングを見ると悪化が浮き彫りに

ベーシックスタッツもそうだったのですが、アドバンスドスタッツも、前シーズンと比べてもあまり差が無く、なぜこうも結果に差があったのか不思議に思えます。

得点パターンで見ると、ターンオーバーからの得点以外は、それぞれジリジリと数字を下げているのですが、前述の通り平均得点に影響を及ぼしているのはフリースローであり、これらの項目の悪化は別に問題ないはずです。

その中でレーティングに目を向けると、オフェンスもディフェンスも共に数値が悪化していることが分かります。しかもより悪化していたのは、平均得点の下がったオフェンスではなく、むしろディフェンスの方でした。正直個別の項目を見ても何が要因なのかよく分からないのですが、リーグでも上位に位置していたディフェンスが、今シーズンはリーグ中位に悪化。それが結果的に勝ちを逃すことにつながっていた…ということでしょうか。むしろ前シーズン、上手に勝ちを拾えすぎていたのではという思いも拭えずではあるのですが。


外国籍総入れ替えの様相

ライコビッチHC体制の継続が早々に発表されると共に、日本人選手たちの多くは契約継続。そんな中、長年山形を支えた中島選手の移籍には少し驚かされました。また外国籍選手はウィリアムズ選手が引退した他、残りの2選手も退団の方向。来シーズン、外国籍選手は総入れ替えとなりそうで、なんとなく昨オフを彷彿とさせる動きとなっています。

新加入としては、奈良から鈴木選手。ベテランガードですが、地元山形でこれまで以上の活躍を見せることができるでしょうか。また新加入のベル選手は日本でのプレー経験はなく、どのようなプレーを見せてくれるのかというワクワク感があります。

現時点でサプライズ感のある補強はありませんが、既存戦力と新戦力をどう融合させてチームを導くのか、ライコビッチHCの手腕に注目です。

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