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【出資者】ダイヤモンドハンズを救いたい【聞け】

 ダイヤモンドハンズが骨折してしまいました。全治6ヶ月以上。うーん、母がメチャコルタということでかなり楽しみにしていたのですが、残念です。

 すべてが順調にいけば、4月くらいには復帰できるでしょうか。でも、すべて上手くいくなんてことはありえないので、3歳上半期は無理かなぁという印象です。まぁ、怪我は誰も悪くないですし、野次や文句を言えば治りが早くなるわけでもないですから、気長に待ちましょう。

 仮に3歳下半期に復帰できたとしても、色々な不安が纏わりつきます。能力が失われていないかとか、血統的に早熟なんじゃないかとか、また怪我をしたらどうしようなどなど……。

 ダイヤモンドハンズは怪我から復帰して活躍できるのか?

 今回はこのテーマを、ダイヤモンドハンズの母父エルコレドールのアルゼンチンでの種牡馬成績から見ていきます。怪我の程度どうこう、調教どうこう、馬体どうこう、サトノダイヤモンドどうこうは無視です。とにかくエルコレドール・オンリーです。

ARGの多さ、気持ち良すぎだろ。
https://www.pedigreequery.com/diamond+hands3

 エルコレドールは2002年にアメリカで種牡馬入りしました。2008年から2012年までアルゼンチンのラ・ケブラーダ牧場にシャトルされたので、アルゼンチンでの産駒成績も豊富です。それでは、父エルコレドールのアルゼンチンでの成績を見ていきましょう。

【通算成績】
3063戦374勝(12.2%)
3着以内:1047回(34.2%)

【2歳時】
165戦25勝(15.2%) ☆
3着以内:75回(45.5%) ☆

【3歳時】
911戦114勝(12.5%)
3着以内:313回(34.4%)

【4歳時】
1018戦127勝(12.5%)
3着以内:344回(33.8%)

【5歳時】
661戦80勝(12.1%)
3着以内:220回(33.3%)

【6歳時】
223戦24勝(10.8%)
3着以内:75回(33.6%)

【7歳時】
79戦4勝(5.1%)
3着以内:18回(22.8%)

アルゼンチン・スタッドブック

 数字で見ると、エルコレドール産駒は2歳の成績がもっとも良いことが分かります。3,4歳でも数字をキープしており、5歳から徐々に下降していくという感じです。

 重賞馬は4頭おり、重賞は4勝しています。1頭1勝です。重賞の内訳は、3歳GⅠ(芝1600m)、2歳GⅡ(ダ1200m)、2歳GⅢ(ダ直1000m)、2歳GⅢ(ダ直1000m)です。つまり、ダイヤモンドハンズのお母さんメチャコルタはアルゼンチン・エルコレドール産駒で唯一のGⅠ馬ということです。

 2歳~4歳が競走馬としての旬であり、距離はマイルくらい、重賞を勝つなら早い時期、というのがエルコレドールの産駒傾向と見ていいのではないでしょうか。

 ですが、これは父エルコレドールの成績です。ダイヤモンドハンズから見ればエルコレドールは母父にあたります。したがって、次は母父エルコレドールのアルゼンチンでの成績を見ていきましょう。

【通算成績】
513戦64勝(12.5%)
3着以内:179回(34.9%)

【2歳時】
30戦5勝(16.7%) ☆
3着以内:11回(36.7%)

【3歳時】
213戦25勝(11.7%)
3着以内:69回(32.4%)

【4歳時】
189戦28勝(14.8%)
3着以内:74回(39.2%) ☆

【5歳時】
69戦6勝(8.7%)
3着以内:21回(30.4%)

アルゼンチン・スタッドブック

 2歳時の成績が良いのは父の場合と同じですが、4歳時の成績もかなり良いです。複勝率は2歳時を上回っています。5歳になると勝率がガクっと落ちるので、エルコレドールを母父に持つ馬は基本的に2歳~4歳がピークと見ていいでしょう。

 エルコレドールは母父として重賞5勝をあげています。3勝はクラーラデンジャー(Clara Denger)という牝馬、2勝はメリーローラン(Mery Laurent)という牝馬によるものです。内訳は、2歳GⅢ(ダ直1000m)、2歳GⅡ(ダ直1000m)、3歳GⅢ(ダ1400m)、3歳GⅡ(ダ直1000m)、3歳GⅡ(ダ1500m)です。

 母父としての通算64勝のうち、短い距離での勝ち鞍が多いです。千直とか1200mとか。しかし、2000mで2勝した馬やマイルで3勝をあげた馬もいるので、距離適性は気にしなくていいのかなぁと思います。さすがに3000mは厳しいと思うけど。

 そりゃね、ダイヤモンドハンズに3冠路線を歩んでほしかったですよ。エルコレドールの血を持つ馬の重賞勝ちはすべて2歳 or 3歳なので、データ的には早い時期のほうが有利ですから。

 でも、ダイヤモンドハンズはまだ舞えます。3歳上半期を棒に振っても、万が一3歳全休を強いられたとしても、4歳で活躍できる可能性は充分に残っています。もちろん、怪我がちゃんと治って、競走能力がしっかり戻ればという条件つきですが。

 個人的には、3歳の終わりくらいに条件戦を使って、4歳で白富士S、大阪城S、都大路S、エプソムC、鳴尾記念、新潟記念あたりを目標にして、あわよくば天皇賞秋・マイルCSに出走、みたいな形になれば最高なんじゃないかなと思っています。とにかく無理をせず、万全の状態で戻ってきて欲しいものです。


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木下 昂也(Koya Kinoshita)

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