女の敵は女なのか?
今から27年前のことです。
某税務署のパートとして働いたことがあります。
そこでは朝10時と午後2時に職員の人たちにお茶を出すというのが習慣とされていました。
大学を卒業して、ITで総合職として働いた私は結婚してパートに出るのははじめてでした。
26歳の私は、初日に年配のパートの女性に呼ばれます。そして給湯室へ案内されます。そこで、みんなのマグカップを一つ一つ覚えるように言われました。
「このマグカップは○○さんね。このスヌーピーのマグカップは○○さん。この黒のマグカップは○○さん・・・」
それだけではありません。
年配のパートの女性が、私に「○○さんはコーヒーね。ブラック。○○さんはインスタントコーヒーは多めに。クリームと砂糖は一杯ずつ。○○さんはインスタントコーヒー山盛り1杯と砂糖2杯。・・・・・」
と10人以上の職員の方の好みをすべてメモして覚えるように言いました。そして朝と午後にコーヒーを出すことがここでの一番の仕事だと言わんばかりに私に指示しました。
大学を卒業してIT 関係の総合職で働いた私にとって、税務署のパートの仕事にまず驚きました。
なぜ私が職員の方みんなのコーヒーを入れなければいけないのだろう?
私に指示した年配のパートの女性はお茶出しを疑問に思わず、とても楽しそうにやっている。何も感じずにお茶を出していることに私は、驚きました。
私は、男女平等に大学で学び、就職も男性と同じ総合職として入社し、男性と同じ仕事をしてきました。
それなのになぜこの職場では、女性それもパートはお茶出しが仕事なのだろう?
もう1つ私が驚いたことがあります。
当時はまだワープロが主流だった時代です。
税務署の社員の方から、ワープロの入力の仕事の依頼を受けました。
すると隣にいた年配のパートの女性が私に言いました。
「私は主人から目が悪くなるからワープロの仕事はしないように言われているの。だから私はワープロを打つことはできない。あなたがやってね。若いんだから」と。
26歳の私はこの年配の女性の言葉にも唖然としました。
IT関係で働いていましたのでワープロを打つのは問題ありません。
もちろん仕事の依頼ですから私はワープロで入力をしました。
しかし同じ時給をもらっているパートの女性は自分は目が悪くなるから主人にワープロを打つのはやめるように言われていると平気で私に言ってきたのです。驚きが隠せませんでした。
彼女たちは午前と午後に喜んでお茶出しはするけれども、仕事らしい仕事はできればしたくない。でもパート代は欲しい。
こんな女性達が世の中に存在することに26歳の私は驚きました。
数日後に税務署でのパートの仕事を私は辞めます。
ここで働くパートの女性たちの意識の低さに耐えられなかったのです。
意識の低いパートの女性たちとうまくやっていくことは私には無理でした。
今は働く女性が増えました。
私が見たパートの女性達はどの職場にもいないことを願うばかりです。
男女平等が叫ばれている昨今。しかし、27年前はまだまだ女性が女性の足を引っ張っていたのです。
某税務署というのは埼玉県にある朝霞税務署です。
今はお茶出しをパートの女性たちにさせていないことを心から願っています。
また私が出会った意識の低い女性たちが働いていないことを願います。
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