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「学びの拠点」、作りました。東京デジタルアカデミーポータルサイト

急速なデジタル化が進む現在、地方自治体でも職員のデジタル力向上が大きな課題となっています。

東京都では、2022年から「東京デジタルアカデミー」を開設し、東京都職員に加え、行政サービスの最前線を担う区市町村職員のデジタル力向上に向けた取組を進めています。また、2023年には、ポータルサイトを開設し、コンテンツの拡充を進めています。

ポータルサイトイメージ(リンクは記事下部にあります)

今回は「東京デジタルアカデミー」の取組内容や想いなど、担当職員の声をお届けします。ぜひご覧ください!


「学びの拠点」を作る。担当者インタビュー!

今回インタビューに答えてくれたおふたり ※3月取材時点担当者

■「東京デジタルアカデミー」ってなに?

ーーー早速ですが、「東京デジタルアカデミー(TDA)」とはどのような取組なのか教えてください。

【鍋島さん】
TDAは、行政サービスを担う都・区市町村職員等のデジタル力の向上により、東京全体のQOS(サービスの質)向上を実現させることを目指した取組です。
「人材育成」「先進事例の調査・知見共有」「区市町村連携」が取組の三本柱となっており、具体的にはデジタルに関する都職員向けの研修や区市町村職員向けの勉強会・研修会、関係者向けの自己啓発セミナー等を実施しているほか、海外先進事例の調査・共有も行っています。

「東京都デジタル人材確保・育成基本方針 ver2.0」より引用

ーーーなるほど。TDAの対象となるのは、都や都内区市町村職員等ということでしょうか?

【鍋島さん】
基本的には東京都や都内区市町村職員等を対象とした取組になりますが、先日オープンしたTDAポータルサイトには、都外の自治体の方や一般の方にも見ていただきたいコンテンツもたくさんあります。このポータルサイトは、デジタルに関する学びやDX推進のナレッジ、ノウハウ等を広く発信するサイトです。今後もどんどんコンテンツを追加していく予定です。

■ なんでポータルサイトを作ったの?

ーーー私も利用していますが、オンラインセミナーなど様々なコンテンツを誰でも見ることができるんですよね。どういった経緯でTDAポータルを構築することになったのでしょうか?

【田中さん】
昨年度、チーム内でこれまでのTDAの取組について、振返りを行ったのですが、「メール配信やHP掲示など、コンテンツの公開場所・方法が統一されていない」「コンテンツを配信するだけでなく、双方向に交流する場を作ることで意見交換や議論につながるのでは」といった意見がありました。 

そこで、東京全体のDXを牽引する人材を育成するための「学びの拠点」として、TDAの取組やセミナー情報、研修資料等の一元的な管理・共有や関係自治体等の職員同士での学び合いが出来るようなポータルサイトを立ち上げようという取組が始まりました。

■ TDAポータルではなにができるの?

ーーーこれまでバラバラだったコンテンツや情報発信を、ひとつのポータルに集約したということですね!このTDAポータルでは、具体的にはなにができるのでしょうか?

【田中さん】
ポータルでは各自治体のDX取組事例や専門家によるセミナーなど、多くのコンテンツを見ることができます。また、ただ記事を掲載するだけでなく、読みたい記事を探しやすいように、それぞれの記事に「タグ」を設定するよう工夫しています。例えば、動画が見たい場合は「#動画」タグを選択すればコンテンツが一覧で表示されますし、もちろんキーワード検索で探すことも出来ます。

タグ選択画面

また、ユーザー登録を行うことで、「コミュニティ機能」も活用できます。デジタルやDXに関することであればなんでも投稿OKで、職場の困りごとの相談やDX事例の紹介などで活用していただくことを想定しています。

ーーーコンテンツが集約されることで、アーカイブとしても機能していますよね。稼働にあたり、苦労したことはありますか?

【鍋島さん】
TDAポータルでは、都庁内外のデジタル・DX関係のコンテンツを一元的に発信していますので、関係各所から広くコンテンツを収集することがかなり大変でした。
対象となるコンテンツを検討したところ、局内でも予想以上に多くのコンテンツがあり、また、他局・他自治体でもそれぞれ情報発信がなされていることがわかりましたが、まだ公開していないTDAポータルに対して、それらをご提供いただけるかは未知数でした。

しかし、デジタル・DXに関するコンテンツを集約・共有することに大きな意味があると考えていましたので、関係各所にアプローチし、ポータルの趣旨や意義を直接説明することで協力を得ていきました。

【田中さん】
また、担当者2人ともホームページ関係の業務に携わったことがなかった、というのも苦労した点でした。庁内ICT職やGovtech東京等のみなさんにもご協力いただき、UI/UXの改善・アクセス状況の分析・ロゴ作成などを行っていただき、本当に助かりました。

TDAのロゴ

そのほかにも、区市町村を含む職員の方にユーザーテストやインタビューを行い、いただいたご意見やアイデアを可能な限り反映しました。今後も、よりよいサイトになるよう改善を継続していきたいと考えています。

ーーー多くの人が協力してポータルサイトが完成したんですね!少し壮大な質問になりますが、このポータルを通じて実現したいことはなんでしょうか?

【鍋島さん】
TDAが目指すのは、都庁だけでなく区市町村も含めた東京全体のデジタル力向上です。
デジタル学習やDXの取組を進めようと思ったとき、共通する悩みや課題も多いと思います。そのようなときにみなさんを支え、必要な資料や情報を簡単に見つけられる環境を整備することがTDAポータルの役割だと思っています。

ーーーさいごに、TDAポータルを利用されるみなさんに向けてコメントをお願いします!

【鍋島さん】
まずはより多くの皆様に見ていただければと思っております。今後もコンテンツを追加していく予定ですし、「こんなコンテンツがほしい」「この分野を深堀してほしい」「もっと入門者向けのコンテンツがほしい」など要望があれば、お問合せフォームなどを通じてご連絡いただけますと幸いです。
また、関係者の皆様のユーザー登録もお待ちしております!

ーーー東京全体のDXを支える、とても大切な取組だということが分かりました。鍋島さん、田中さん、ありがとうございました!

↓ TDAポータルサイトのリンクはこちらです。ぜひご覧ください!

更なるデジタル力向上を目指して

今回は、TDAに携わる職員の声をお届けしました。

DXの推進により、都民の方に「便利になった!」と実感していただくためには、単にデジタル化を進めればいいということではないと思います。
職員一人一人が「誰にとっても使いやすいサービスとなっているか」「セキュリティは確保できているか」「もっと改善できる部分はないか」などを考え、デジタルサービスの質を高めていくことが重要です。そのためには、DXを推進する職員自身が、デジタルに関する知見を十分に持つことや、進化し続けるデジタル技術を学び続けることが非常に大切になります。

DXの推進に向けて、カギになるのは間違いなく「ひと」です。東京都では、今後も人材育成を更に強化し、質の高いデジタルサービス実現につなげていきます!

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