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群馬の古武道

柳生新陰流兵法柳生会の柳生耕一先生よりお誘い頂き、上泉伊勢守所縁の群馬県前橋市大胡にて行われる「群馬の古武道」演武会に、真田忍者研究会として参加させて頂きました。

武の郷上州に赫と輝く雄流、荒木流拳法、気楽流柔術、光輪洞合気道に并伝される気楽流柔術、法神流平法、柳生新陰流の皆様と同じ壇上で、業を奮える光栄、また今迄知られることの無かった真田の忍びに関してご紹介出来ることの喜びは表現し難いものがありました。

荒木流、気楽流は私の本家のある伊勢崎の伊与久地区にも流伝しており、以前から非常に興味が尽きないものがありましたが、今回初めて間近にし、乳切木や鎖鎌等、特殊な得物を生き生きと遣われる様に感銘を受けました。道場における風格の違いも面白く、江戸期の武術の発想について自分の中で得心することもあり、味わい深く拝見致しました。

また以前から拝見したかった法神流ですが、こちらも初見。脚を高く上げながらの歩みより来る腰の入った斬撃や、独特の躰術など、上州の天狗剣法の一端を垣間見ることが出来ました。

トリは柳生新陰流を伝える柳生会。
やはり天下の名流、所作に無駄がなく美しゅうございました。
所謂袋竹刀なので皆様気持ちの良い音を響かせながら激しく撃ち合われており、改めて稽古の洗練性について考えさせられました。昔の人の合理性、進取の気性から、長く続く伝統が生まれる……上泉伊勢守と言う方の大きさ、凄みを偲ぶ事が出来ました。

私どもは真田忍者って居たの?と言う疑問提議からの講演が殆どでしたが、その中に規矩の行や手弱女振、馬場流必勝伝、諏訪神流棒条(薙刀、大鎌)を演じさせて頂きました。
諸流各師範方の練り込まれた動きとは程遠く、お目汚しを恥じる者ですが、もし次回もお声が掛かるなら、プログラム等も観客を意識したものに備えて臨みたいと思いました。

終了後は、観客席に居られた方々とお話をする機会もあり、流石皆様上州人なので、話すほどに数百年を遡り、時に敵味方交々の来し方を分かち合うことが出来、また楽しく学びを頂きました。

文末ですが、このような意義深い大会にお声がけ下さいました柳生耕一先生をはじめ、群馬柳生会の皆様、大会に出場された各流師範はじめ御一門の皆様、そして大胡シャンテマルエホールのスタッフの皆様に、心よりの尊敬と感謝を申し上げます。

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