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森の中の古書店で本と珈琲を #日光門前に暮らす #11

髙橋広野です.お盆休みの日光は梅雨に逆戻り.夜は冷え込むので,早いですがセーターを着ています.

■霧降の丘の霧降文庫

先日は天気がよかったので大谷川を渡ってすぐの霧降まで.霧降高原の住宅街の中にあるという「霧降文庫(きりふりぶんこ)」という名の図書室&古書店を訪ねた.

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木々に囲まれた住宅街.一見,普通の住宅にしか見えず,通り過ぎてしまいそうになるが,よく見るとテラスにずらりと本棚が並ぶ.木陰での読書は本当に気持ちよくて,時間を忘れてしまいそう.

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挨拶をして入ると,店主がアツアツのコーヒーを振る舞ってくれた.(ときにはカレー?があることもあるらしいので,また次回に期待したい笑)

先月,稲荷町に引っ越してきた話をすると,それからずっと話し込んでしまって,今回はあまり本が見みれなかった.政治・経済分野を中心に,エッセイ・詩集・漫画などなど.ラインナップは昔の本に限らず,最近の新刊も並んでいて,よく見聞きする書籍も多数.数ヶ月ごとにテーマを設けてセレクトされた企画コーナーもあるとのこと.3.11東日本大震災から10年を迎えた今年は,震災・原発関連のセレクションがあった.

この日はずっと気になっていた本を見つけたので貸していただくことに.
一ヶ月貸し出し無料とのこと.

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店主いわく,「本はあくまできっかけに過ぎない」と.そんな本からはじまる店主とのコミュニケーションが魅力的な場所だった.

稲荷町に住みはじめて思うのは,まちの古本屋のような,生活者の趣味で通えるお店が近隣にほとんどないこと.昔は子供向けに駄菓子屋がいくつもあったりしたそうだが,人口減少で子供も減って,いつしかなくなってしまった.Amazonを使えば,ワンクリックでいつでもどこでもなんでも手に入る時代になったとはいえ,リアルでふらっと立ち寄れる店にはそれなりの価値がある.機械学習アルゴリズムのAIによって,生成される「あなたのおすすめ」は,あたかも自分にピッタリの新しい「出会い」に導いてくれているかのように感じてしまいがちだが,そんなことはない.リアルな店舗で実際に商品や人と向き合ったとき,やっと自分の価値観を広げるモノとの出会いが生まれるような気がする.霧降文庫での店主とのコミュニケーションがまさにそれだった.

そんなことを思いながら,いま住む稲荷町の近所にも,古本屋ないしは図書館のような場所があったらなと思った.(古書店をやってる知人と,いま住む家でなにかできないか企画してます.)

NPO法人日光門前まちづくりnote部|髙橋広野

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