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連綿と、ひそかに続く祭(いのり)ごと #日光門前に暮らす #127

高橋広野です.5月14日の朝は照光院へ.この日は徳川三代将軍家光公の忠臣である梶定良の命日ということで,照光院で法要が行われていました.なかなかない機会だからと特別に案内していただいて,照光院へ向かいました.

昨日は久しぶりの大雨.それにもかかわらず,今朝は雲ひとつない晴天で,まるで照光院が迎えてくれているようでした.雨露に濡れた新緑が一層美しく,山内は幻想的な空気に包まれていました.

梶定良は,寛文2年(1662)の稲荷川大洪水でも、身を挺して人々の救災にあたり,今の稲荷町があるのも彼のおかげなのだとか・・・.

WEB上で調べると照光院殿御忌と掲載されており,参列の方からは“照光会”と呼ばれていた.1698年の没後から開催され,326回目?になるのだそうな.

この日は,5月17日に本堂(三仏堂)で行われる延年舞の練習も行われていた.

延年舞には,約1170年の歴史と伝統があるとされており,慈覚大師 円仁(栃木県出身・天台座主)が唐から将来した秘舞曲で,寺伝によれば嘉祥元年(848年)慈覚大師が日光山に来山された時,伝えられたものだという.

今回誘っていただくまで,これらのことについては何も知らず,気配すら感じなかった.こうしたひっそりと(ひっそりしているつもりはないのかもしれないが)行われている祭がある暮らしが,“日光”ならではの暮らしのように感じました.

高橋広野

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