ロシアのウクライナ侵攻

 ロシアのウクライナ侵攻は8か月目となり、人々の多くが予想していたのと裏腹にロシアの軍力が極めて貧弱で政府も軍も年寄りばかり立場と権威、権力でもって若い人々を無駄死にされているという印象だ。侵攻を支持しているのも大方が高齢者や非知識層だ。そして口をそろえて皆「祖国を守るため」と言うが、誰から守っているのかという問いには答えがあいまいだ。仮にプーチンやその取り巻きが失脚して敗戦しても、ロシアの国体や核戦力が維持されたままであれば、さらに極右勢力が強くなり、今より将来が非常に心配である。ウクライナに対する多額の賠償や領土と主張しているものの放棄、NATOの同盟範囲の拡大など考えうるが、これがプーチンを支持していた保守層の不満や不安、民族的敵意を増長させ、極端な排外主義、民族全体主義が政権をとるか、軍部がそういった思想を支持し核戦力を中心に再軍備していくであろう。オルガリヒたちも協力させられるだろう。戦後処理をうまく行わないと、まさに日露戦争後の日本や第一次世界大戦後のドイツなど超国家主義感情を煽り極右政党が先鋭化するだろう。二度と負けないように強大な軍拡をおこなうであろう。世界がロシアをどう止めるか、一層難しくなっているに違いない。

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