愚かな少年でありたい

成長を感じられない.変化はしている.
しかし,その変化が良いことであると確信が持てない.

大切なものが増えてきた.生きてほしいと思える人が多くできた.
好きなことをやり続ける努力が要ることは分かるが,楽しむと決めた人生に我慢があることが気に食わない.
自分ができることを特異であると考えるのは傲慢だ.
だから自分にできないことができる人たちに憧れ,尊敬し,羨ましくなって自分の無能さに嫌気がさしてくる.

なにかをつく作りたい.何かを成し遂げたい.
楽しいことをしたい.笑っていたい.

全てを良くしたい.

けれど,手を動かすほど,広い世界に目を向けるほど,
自分に才能がないことを自覚する.
だれかの放つ光にあてられて,自分から光を放てると思っていた.

それでも,憧れだけで何かをしたいと思ってしまってはダメなのか.
自分だけの価値を育てることはもったいないことなのか.

少年のとき衝動だけで振り上げたナイフを
大人になっても持ち続けていることは悪なのか.

誰かを傷つける自分勝手も,自らを殺す自己犠牲も,
そこには必ず寂しい未来がある.

誰かを大切にしたいと願う自分の心に正直になりたい.


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