パトカン旗揚げ公演続報〜定時制ミュージカルめっちゃ楽しみ。っていう自分語り〜

パトカンことPAT Companyの旗揚げ公演の内容が「定時制ミュージカル」に決定しました!!!!

以前私がパトカンについて書いた記事がこちら。


そしてただのノリと勢いで作った動画がこちら(文字しかない低クオリティ)。


さて、定時制の学校が舞台ということで、私がとても楽しみにしている理由をみっつ。

①家族に定時制出身がふたりいる。

②学生時代、定時制コースの方と勉強する機会があった。

③かつての恩師の言葉。

まずは①から。

私の母が定時制高校出身で、3番目の兄は夜間主の大学出身である。

母は1度中卒で勤めていたが、祖父母の支援を得て昼は工場、夜は定時制高校に通うことになった。その後短大に進んで卒業している。

その時の経験から、私達子供には「進学できる環境と学力があるなら、始めから学校に行ってほしい。」とずっと言い続けてきた。

中卒で働いていた母を高校に進学させたいと、送り迎えを毎日していたという祖父(母の実家が高校のある市からかなり遠い山奥だった)。

祖父は今年94歳で亡くなったが、母は未だにその時の恩を口にする。

それを聴く度に「勉強する環境を整えるのって、親が子に与える愛だよな」と私は思う。

そして私達4兄弟が進学する頃、色々とあってうちは母子家庭となった。

4歳上の3番目の兄と私は同じ大学の同じ学部を卒業しているが、兄は夜間主コースを選択した。当時の学力も考えてのことと思うが、夜間主は学費が半額だったのだ。

兄は必要最低限の奨学金と自分のバイト代のみで大学を卒業した。その後兄に誘われてその学部のオープンキャンパスに行ったことで、私もその学部に進みたいと考えるようになる。

今思えば、あの時兄がほとんどお金をかけずに卒業してくれたのは、その後進学する私にとってとてもありがたいことだった。

定時制、夜間主を選ぶその裏には、きっとその人や家族を取り巻くドラマがあると思う。

②について。

兄と同じ学部の昼間主コースに進んだ私は、3年生の時にある実習を選択した。担当の教授が夜間主コースの学生と交流のある方だったので、一緒に実習を行うことになった。

いや、学びに対する意識が本当に違うんだ。夜間主の方達って。

自分がいかに与えられる勉強しかしていなかったかを痛感した。社会問題、自分の経験、意見の出し方、資料のまとめ方……なにからなにまで感心することばかりだった。

その当時同じようにはなれなかったけれど、あの時私の視界を広げてくれたのは確かに夜間主の仲間の皆さんだった。

立場が違えばものの見方が違う。同世代の学生の中で勉強しているだけでは学べなかったことをあの時に知れて本当に良かったと思う。

③について。

私はいわゆる進学校の高校に通っていた。まあ、地元で出身校を言えば褒めてもらえる程度の。

だから進学するのが当たり前だし、家庭的にも進学が許されないような人はまあいなかった(そういう人はそもそもウチの高校を選ばないだろう)。

元女子高で、私が1年生の時の3年生の先輩方は女子高最後の入学生だった。女子高出身の方ならわかっていただけるかと思うが、自分の高校に対する誇りがとても強いのだ。

そんな高校で過ごしていたからそれが当たり前だと思っていたのだが、定年間際だった私の担任が異動することになった。異動先は通信制高校で、本人が希望したという。その理由を担任はこう言った。

「いろんな形の学びに携わりたいと思った」と。

当たり前のことにその時気づかされたのだが、普通高校(あえてこの表現をする)じゃなくても学びたいと思う人々がいるから、そういう学校が存在するのだ。

定時制、通信制……いわゆる「少し異なる」形態の学校を選ぶ人々には人それぞれの理由がある。

単に学力が足りなかったとか、お金がなかったとかだけではなく(まあそういう人もいるかもしれないけれど)そんな中でも本人の「学びたい」という意志(あるいは、家族の願い)で選んだ道のひとつであることに間違いはない。

だから、定時制ミュージカルの案が出た時(だいぶ初期の頃に出た案だったかと思う)に、

「絶対パトカンで作るそのミュージカルを観たい。」

と思っていた。だからそれが現実になること、旗揚げ公演のテーマとして選ばれたことが本当に嬉しい。

そして来週、10/5(月)22時。パトカン公式YouTubeにて、旗揚げ公演の詳細が発表されます!!!!

本当にいろんな人に知ってほしい。観てほしい!プロジェクトなので微力でもいろんな人に届きますように!!!!

(個人的な願望としては、配信か、DVDをぜひ……同居の母が介護職で、まだ関東圏に行けない状態なので……いや観れなくても応援しますが!!!!)

コウサト

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