世の旦那さんに嫁の生きづらさを知ってほしいというお話。

独身でこれを語るのもアレだが聞いてほしい。

これは今年の夏の話。
私には幼馴染がいて、その中には地元を離れた人間もいるが、年末年始やお盆は集まって飲むのが恒例になっている。

そのうちのひとりが緊急手術が必要になり入院した。彼女にはまだ小さい息子がいる。
落ち着いた頃にお見舞いへ行ったところ

「なんかこう、楽しみが欲しい……今度のお盆、もし旦那さんのオッケーが出たらあのお店に行きたいなあ……」

と言われたので、「まかせろバリバリー」と言わんばかりに予約して日取りを決めた。

彼女は無事退院できたが、その直後に息子が肺炎にかかって付き添いでまた1週間ほど病院に詰めていたという。
親は本当に大変だと独身ながらも心から思った。

そして「身体が心配だからアルコールは飲まないでね」「楽しんでおいで」と旦那さんに送り出され、彼女も飲み会に参加できることになった。

(私は彼女が旦那さんと付き合うことになった時に3人で会ったり、結婚式の友人代表スピーチをしたりした間柄なので、旦那さんも私達幼馴染のことは良く思ってくれている。)

そして飲み会当日。

遅くに帰ると息子を起こしてしまうかもしれないので、旦那さんは息子を連れて旦那さんの実家に泊まることになった。
なるほど。

彼女はお酒を飲まないので、車で飲み会へ行く道すがら旦那さんと息子を旦那さんの実家へ送った。
うんうん。

そこで義理のお母さまに言われた言葉がこうだ。

「◯◯ちゃん、まるで独身みたいね!」

それ言う必要ある!?!?

ワンチャン「若々しくて素敵ね」という意味である可能性もなくはないが、嫁側がそう受け止められるような関係性ではないのでアウトだ。

ちなみに私ではない幼馴染はそれを聞いて開口一番「ヤダ燃やしたい☆」と言った。ブラボー。

ちなみにだが、双方フルタイムの共働き夫婦である。専業だったらどうという話をしたいわけではないが、一応このケースについてはそうだ。

さらに言えば去年、彼女の息子が1歳になる少し前、幼馴染の結婚式のために新幹線で2時間弱かかる場所へ行くことになった。
それですら義理のお母さまは「小さい息子ちゃんを置いて結婚式に行くの?」という感じだったようだ。

彼女は日帰りのつもりだったし、旦那さんは普通に仕事がお休みの日だ。「なぜ半日ちょっとぐらいの間もあなたの息子は自分の子供を見られないのか」と問いただしたくなる。
ただ遊びに行くのではない。「自分の結婚式に出席してくれた幼馴染の結婚式」だぞ??

息子を連れて行くことも検討していて、花嫁側も「小さい子がいる幼馴染を招待しているのだから」といろいろ手配していた(レストランウエディングなので、結婚式場ほど子供の受け入れ体制が整っていなかったのだ)。

花嫁側も「ホントこんな暑い時期に子連れに優しくない会場で申し訳ない……」と言っていたし
彼女も「結婚式の準備大変なのに私のことで手を煩わせてしまって申し訳ない……」と言っていた。つらい。

だがその時期は記録的な猛暑だった。
「いや猛暑の中息子くん連れ回すの心配だわ。ほんと半日ぐらいなんとかならんのか。見てもらえないのか」というのが私の正直な感想だった。
というか半日もなんとかならなかったら、2人目できたり彼女が具合悪くなったりしたらどうすんの?とも思った。

結局旦那さんが実家に息子を連れて行くことを「義理のご両親に了承してもらえることになった」ので出席できた。

もう、この文章を書いていてもモヤモヤする。
これ逆の立場だったら絶対嫁側の両親の了承なんて要らないじゃないか。

私と同乗する新幹線で「産んでから息子と離れるの初めてだ……」と言いながら、これから実家に向かう旦那さんからの「◯◯ってどこに置いてあるの?」というLINEに返信していた。あぁもう……。

「その、旦那さんひとりで子供を見ることをせずに、いちいち実家に連れてくのってなんとかならんのかね?」と私の母親に話してみたところ


「旦那さんからしたら、自分は楽できるし両親に孫の顔見せられるしウィンウィンだと思ってるんじゃないかな」


そ、それだーーーー!!!
でも嫁が全然ウィンしてねえ!!!!

いやこれホントつらいのが、旦那さんむっちゃいい人なんですよ……いい人なんだけど奥さんがこういうことでモヤってるの気づいてないんだろうな……。

私コウサトは自分がこうなったらおそらくキレまくると思う。だから結婚できないのだろうか。
※私自身は「結婚願望があり婚活も試みたが現状恋人もいないという状況」なので、あえて「結婚できない」という表現をする。

私は子持ちの幼馴染や同僚の苦労を本当の意味で理解することはできない。
けれどその苦労を労わることぐらいはできると思うのだ。

大変な思いをしている周囲の大切な人に、優しくあれる自分でありたい。私にはそれぐらいしかできないから。

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