幸せな真夏の冬〜エーステ冬単独大千秋楽ライビュ〜

一度は中止となったエーステ冬単独が無事大千秋楽を迎えた。

私の最推しである伏見臣役の稲垣成弥さんは秋組だが今回出演している。冬単独の開催が決まった時、そのお知らせとともに彼はこうツイートした。

「幸せです。」


私は本来、5月10日の公演の現場にいるはずだった。この日はいなせくんの誕生日前日。私は彼の20代最後の演技を生で観られるはずだったのだ。

冬単独が改めて8月に行われると発表された時点では「8月ならもう東京にも行けるだろう」と思っていた。でもそんなことはなかった。現場のチケットを申し込むことはできず、今回はライビュのみの参戦となった。

だからオープニングですでに泣いてしまった。ちゃんと冬組までバトンが繋がってくれたことに安堵した。最推しが板の上に立っていることがただただうれしかった。

観ている間、ずっと推しと同じように「幸せです。」と思っていた。好きな舞台を観られることはこんなにも幸せで尊い、何にも替えがたいものだった。

地方住みの私はしばらくライビュか配信での参戦となるが、いつかまた不安なく現場に行けるようになった時はまたこう思うのだろう。

「幸せです。」と。


ここからは個人的な感想を。順番が前後しているかもしれませんがご容赦ください。

※ちなみに、冬単独で完全に田中涼星くんの沼に落ちてファンクラブにも入会しました。エーステと青春鉄道両方に出ているのでこれはもはや必然だったと思うしかないですね。

<全体的に>

・私自身が30代なので、冬組の「大人だからこそ距離感に悩む」「大人だからこそ自分を出せない」という表現に共感しかないです。他組の若いメンバーから「冬組は大人だから」と言われるたびに(あああ……そうじゃないんだよ……大人だからこそなんだよ……)って思いました。ただ、その言葉も冬組の絆を信頼してのことなのでやっぱりMANKAIカンパニーは最高ですね。


<第一幕・主人はミステリにご執心>

・誉さん、ベーコンを素手で持たないでwww小鳥さんに話しかけるのも可愛かったです。誉ワールド全開でスタート。

・秋冬の時からなんですけど、私は結構誉さんに感情移入しがちです。懐中時計の件も、私だったらおばあさまの言葉を誉さんと同じように解釈すると思うなあ。自分は壊れたサイボーグで人の心がわからないと悩む誉さんは誰よりも人間らしいんじゃないかと感じます。

・まごころルーペの編曲版(と言うのが適切かわかりませんが)の楽曲があったのが嬉しかったです! 秋冬で大好きな曲だったので。

・今回の出演メンバーを聞いた時点で察していましたが、ツッコミ役は本当に綴くんしかいなかったwww 臣くんも良識あるけど天然スルースキルがすごいしなあ(中の人の影響で確信犯に見えなくもないのがまた面白い)。

・懐中時計を直そうと頑張る密と丞。このふたりはあまり自分以外のことに関心がないように思われるキャラなので、このやり取りはじんと来ました。懐中時計の件ごまかすの下手な丞可愛かったw

・劇中劇。衣装と音楽が素晴らしい! 世界観にどっぷりのめり込みました。冬組は本当に雰囲気のあるキャスト陣だなあ。

・いやー紬の豹変演技はやばかった。流石月岡紬と言わざるを得ない。彼を落としたGOD座の目は節穴か???


<第二幕・真夜中の住人>

・パンフ用の撮影があると知らされていなかった誉さんが「こんなジャージでは私の魅力が伝わらない!2時間くれ!着替えてこよう」と言い出したのに対して「誉さんの内面は必ず写真を通して伝わりますよ」と言いくるめた臣くん素晴らしいしめっちゃよろこんでる誉さんが可愛すぎる。私は青春鉄道から2.5次元に入った人間なので、このふたりの組み合わせをエーステで観られるのがとても幸せである。

・東さんの過去と孤独は本当に胸に痛い。他キャストが回想シーンを演じる演出は「そう来たか……!!」とハッとさせられました。臣パパ素敵。

・様子のおかしい東さんに対して「はっきり訊ければいいんだがね……」と誉さんが言い、それに黙り込む冬組メンバー。大人組ならではの踏み込んでよいか悩むこの心情は、私が30代だからこそ胸に刺さるのかもしれません。

・東さんの部屋に乗り込む冬組。今まで話せなかったことを語り合う5人。もっと若ければすぐに語り合えたかもしれないけれど、冬組が悩んだ末に掴んだ距離がなにより尊いものだと思います。

・春組は家族、夏組は友達、秋組は仲間、そして冬組は運命共同体。大袈裟かもしれないけれど納得できる冬組の関係性。それがどれだけ強い絆かが伝わってきます。

・「我々は運命共同体ではないかね!」と告げる誉さんは冬組の太陽みたいな存在だなあと思いました。涼星くんの誉さんが本当に大好きなんです。普段の明るさも時折見せる陰りも。原作アプリもやっていますが、涼星くんの誉さんを観てもっと彼を好きになりました。

・劇中劇。サラリーマンが出てくる現代ものの舞台が冬組にぴったり。

・野々宮誉「アラサー向けのドラマじゃねえんだから」←誉さんの雑な口調にときめきました。

・↑の時に丞が「有栖川はそんな演技もできるようになったんだな……」というのに首がもげるほどうなずきました。メタトロン、鷺島という本人のキャラクターを活かした役を経て、サラリーマン役までこなすようになった誉さんの役者としての成長がめざましい。

・原作で真夜中の住人が始まった時に「公式が病気」と言われたものを生身の人間で見せられたらもう悶えるしかないですよね。

・野々宮誉「おーい?瀬尾ちゃーん??」だから!誉さんのそういう演技は!反則だって!!!!


<エンディング・カテコ>

・今作でずっと出ていたくじ引きの箱から冬組が雪を舞い上げる演出、とても素敵でした。思わず「わぁ……!」って声出てたかも。

・支配人がカメラで舞台上をLive撮影する演出、ライビュ組にとてもありがたかったです! 臨場感が感じられて幸せだった……

・カメラを順番に向けられた時にみんなそれぞれカメラに向かって反応してたんですが、最初の流れでいながきの臣くんがスルーしちゃってたのホント笑ったw さすがいなせくんwww

・挨拶の‪堪大‬さんにもらい泣きしそうになりました。本当に、エーステ冬単独をやってくれたことに感謝しかないです。

・「これからのエンターテイメントに向けて」と荒牧さんが前置きしたうえで「The Show Must Go On!」はずるい。そんなの泣くしかない。ショーは終わらない、終わらないで続けてくださる役者さん、製作の皆さん、スタッフさん、関わるすべての方々に最大の感謝を。


次はエーステライブですね。私は初日と千秋楽のライビュに参戦します。

また幸せをもらえると確信しています。

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