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こうさぎの読書日記マガジン

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こうさぎが書いた、本の紹介記事を集めました。
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2022年9月の記事一覧

むかし、男ありけり/俵万智「恋する伊勢物語」

「恋する伊勢物語」は、俵万智さんの「伊勢物語」について綴ったエッセイです。「伊勢物語」は、有名な「歌物語」であり、伝説のプレイボーイ・在原業平の様々な恋が描かれています。本書では、「サラダ記念日」などで有名な俵万智さんが、ご自分の恋愛論、体験談などを交えながら「伊勢物語」の魅力について語ってくださいます。 この本はこんな人におすすめ ①日本の古典文学が好き ②古典は堅苦しくて苦手……。 ③恋愛のヒントを得たい それでは、本作の魅力を紹介していきたいと思います、ぴょん!

薬屋は謎解きが得意/日向夏「薬屋のひとりごと」シリーズ

毒と薬が大好きな薬屋の少女は、どんな難事件も解決してしまう。 「薬屋のひとりごと」は、日向夏さんのシリーズ小説です。コミカライズもされており非常に人気なシリーズとなっています。 舞台は、大陸中央に位置する架空の国。花街で薬屋を営む猫猫は、毒と薬が大好き。しかし、彼女はひょんなことから後宮で働くことになりました。 適当に仕事をやり過ごしながらも、猫猫は、後宮で起こる数々の事件を、毒と薬、そして薬屋の養父から教わった知識を使って解いていきます。そのうち、傾国の美人の宦官・壬氏

戦乱の世に咲く恋物語/雨咲はな「鳴かぬ緋鳥の恋唄」

声も記憶も失った少女と、海賊として生計を立てる島の頭領の、戦国恋物語 「鳴かぬ緋鳥の恋唄」は、雨咲はなさんの戦国時代を舞台にした恋物語です。 海賊が群雄割拠する瀬戸内の、とある島に流れ着いた少女は、声が出せず、自分についての記憶も失くしていました。島の頭領である千早は、彼女に「ひな」という名を与えます。しかし、千早のひなに対する警戒心は消えません。ひなは周囲に迷惑をかけまいと奔走しますが、失敗ばかり。しかし、何事にも直向きで健気な彼女に、徐々に島の人々は心をゆるし、千早の