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私のマンガ手帖:鬼滅の刃

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マンガ「鬼滅の刃」について書いた文章を集めました。
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2020年12月の記事一覧

「鬼滅の刃」:炭治郎は成長したのか

「鬼滅の刃」の主人公、竈門炭治郎は「やさしくて強く、また長男としての責任感が強い」少年だ…

kous37
4年前
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「鬼滅の刃」:伊之助という男(2)

昨日の「伊之助という男(1)」の続きです。 *** まあそんな伊之助だが、おそらくは自分が…

kous37
3年前
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「鬼滅の刃」:鬼にされた禰豆子が人間に戻るための物語(1)

「鬼滅の刃」:鬼にされた禰豆子が人間に戻るための物語(1) ここのところ、「鬼滅の刃」に…

kous37
3年前
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「鬼滅の刃」は何故爽やかなのか

「鬼滅の刃」の鬼たちはそれぞれある種の欲望や執着を具現化した存在だと書いたけれども、それ…

kous37
4年前
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「鬼滅の刃」:伊之助という男(1)

『鬼滅の刃』、昨日は炭治郎について書いた。 思いがけなく多くの反応をいただいたので、せっ…

kous37
4年前
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「鬼滅の刃」の鬼たち

今朝は4時過ぎに目が覚めたのだが、足が攣る感じがあったので入浴し、もう一度寝たのだがあま…

kous37
4年前
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「鬼滅の刃」:鬼にされた禰豆子が人間に戻るための物語(2)

(1)の続きです。 鬼にされた禰豆子にも意思はある。主体性はある。自我がある、とまでは言えない。禰豆子が自我を取り戻すのは、人間に戻った時、22巻のラスト196話である。禰豆子は自分が誰であるかを思い出す。 「私は竈門禰豆子!!鬼に家族を殺された」と。 自我を失っていたものがそれを取り戻すときは、決して幸せなことばかりではない。自分がこうなってしまった原因、つまり最大最悪の衝撃と一緒にしか、取り戻すことはできないのである。この場面では、そのことがよく語られていると思う。