ほんとうに「もっている」選手と証明するために…2023年丸山和郁勝負の年!

「もっている」という言葉が、新語・流行語大賞の特別賞に選ばれたのは2010年。
高校野球で人気を博し、その後早稲田大に進学した斎藤佑樹投手が、大学最後の六大学リーグ戦の最終戦で優勝を決めた際に、「斎藤は何か持っているといわれてきましたが…」とコメントしたことで、一気に広がりを見せて受賞までつながった言葉だとされている。
それ以前には、サッカーの本田圭佑、WBCで優勝を決める一打を放ったイチロー、引退した年にゴールデングラブ賞を受賞した新庄剛志現ファイターズ監督らが使っている。

スポーツに限らず、勝負事の世界では、うまく言い表せない出来事が起こった時に、そういう「運」「ツキ」「星のもと」…という言葉が使われる。
「流れ」と言い換えてもいい。
実力だけでは生き残れない勝負事の世界。
これを「運も実力のうち」という。
髙津監督も勝負の世界で生きてきた人だ。
素質、能力とともに、「もっている」ことが、プロの世界で大切だということを、肌身で感じているだろう。
髙津監督自身も高校時代は控えの投手、亜細亜大学時代は小池投手の2番手という扱いだった。
それが、スワローズへ入団しての野村監督と出会い。
92年出場できなかった日本シリーズで対決したライオンズの潮崎投手のシンカーに、野村監督が目を惹かれ、当時は中継ぎ要員になれば…という位置づけの髙津投手に覚えるよう勧めたことが、超一流投手への出発点になった。

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