トラッドへようこそ
最近、またクラックやトラッドクライミングをやってみたいというお話をいただきます。
もともとフェースのスポートクライミングの前、人工登攀の時代よりも以前は、コーナーやクラックなど岩の弱点を繋いだラインを登っていました。ぐるっと回って以前のクライミングに戻ってきただけなのです。
トラッドクライミングをはじめるといい点
☆自分の好きなところに好きなだけ支点がとれる。ボルトルートのように他 人の作ったボルト間隔に縛られず、自分のクライミングに集中できる。
☆結果、岩質やプロテクションについて理解が深まり岩全体を見る眼が養わ れる
僕がよくいく岩場は終了点こそ、ケミカルアンカーでしっかりリボルトされていますが、中間支点はハーケンにはじまりRCCボルト、リングボルト、工業用アイボルト、自家製ハンガーとまるでプロテクションの百貨店といってもいいでしょう。現代のクライマーには、カムやフレンズと呼ばれるSLCD(スプリング・ローデッド・カム・デバイス)で登ってほしいのですが、なかなかその思いは伝わらず、何十年も以前に打たれた過去の遺物だけで登っているクライマーが後を絶ちません。
僕はハーケンやリングボルトを全否定しているわけではありません。ただ、メインのプロテクションとしては強度が全くないですよという事を知ってほしいのです。
写真は浅打ちのリングボルトにスリングとナッツでタイオフして利用する(スリングはクローブ・ヒッチ)
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