【社会人経験者】最小の労力で最大の成果を得るための『参考書ルート』(職務経験論文&政策課題論文編)
(1)職務経験論文
○春日 文生『現職採点官が教える!社会人・経験者の合格論文&面接術』
社会人受験生にとって必携の書です。書いていることは、参考になるものばかりです。
特に論文や面接の評価基準を丁寧に紹介しているあたりは、とても良い仕事をしています。
全体を通して読みやすく書かれていますので、自分にとっての常識、当たり前になるくらい読み込んでほしい本です。
○川下 裕史『公務員教科書 2週間完成 動画とアプリで学ぶ 論文・作文 全公務員試験対応』
採点者にとって読みやすい答案の書き方を身に付けることができます。
論文式(政策課題論文)の4ブロック法、作文式(職務経験論文)の3ブロック法の解説としては市販の中で最もわかりやすいです。
また、解答例に注の説明文が付いていて、初学者に配慮した構成になっています。
ただし、政策課題テーマについては、2週間で完成というテーマから、やや論点を絞っている感があり、漏れなく論点をおさえるには不足気味という印象を持ちます。
(2)政策課題論文
○寺本 康之『寺本康之の小論文バイブル』※受験年度単位で毎年発刊。
本書は多くの政策課題テーマを取り扱っており、社会人受験生が政策課題を網羅的にインプットするために最適な教材です。特に、どの分野から出題されるか読みにくいため、論点を網羅的に準備しておく必要がある自治体を受験する方にオススメです。
各テーマに「合格答案例の構成」が掲載されていますので、ここの導入部分(課題)と取組みをインプットすると効率良く政策課題をインプットすることができます。
政策課題論文は、出題された政策自体を知らない場合、お手上げになってしまいます。多くの自治体で採用試験は年に1回しかありません。悔いのない受験を行うために多少手間がかかっても幅広い政策課題と取組みをインプットしておくことが肝要です。
なお、著者がオススメする「ハンバーガー構成」を採用するかどうかは、好みが分かれるところだと思います。「2週間完成」と読み比べて、自分にとって使いやすい方法を選ぶと良いでしょう。
○公務員試験専門 喜治塾 、喜治賢次 (監修)『公務員試験 論文』
実際の受験生の答案、答案構成メモや添削コメントを掲載しており、どのくらいのレベルの答案を書けば良いかを理解することができます。
ただ、発刊が2017年とやや古いため、DX等の新しい施策を取り扱ってない点に注意が必要です。