私にとってミスチルが特別な理由

7月12日に横浜アリーナで行われた、Mr.Childrenのライブに行ってきました。

ミスチルはミーハーな私が唯一ずっと追いかけ続けているグループ。
大学生の時に好きになって以来、30年近く(!!)人生を共にしている
本当に貴重な大切な愛すべきグループなのです。

特に、2002年の「It's a wonderful world」から2008年の「super market fantasy」あたりまでは私の中のミスチル全盛期。2005年に発表された「I LOVE YOU」は私の人生アルバムで、どの曲も思い入れがあります。
当時は彼らの存在は私の楽しみ、喜びであり、支えであり、原動力でした。

年齢を重ねていくうちに、ミスチルも、そして私も変化し、
最近のアルバムは必ず手に入れますが、聴き込むことはなくなりました。
でも、やっぱりミスチルは私の人生の伴走者であることに変わりありません。

ライブ会場に私と同世代の方が多いのは、よく理解できるんですが、
毎回驚くのが思いがけないほど、20代くらいの若い方も多いこと。
以前、東京ドームでのライブを見ていた時は、走りながらシャウトする
櫻井さんは見て、隣のどう見ても20代の可愛い女子二人組が
「かっこいいいいいいいいい〜」と崩れ落ちていて、
「そうか若い子たちから見ても、櫻井さんはそんなにかっこいいのか!」と
誇らしく思ったりしたものでした。

「HANABI」と言う2008年の大ヒット曲があります。
山Pが出演し大ヒットドラマとなった「コード・ブルー〜ドクターヘリ緊急救命」の全シリーズを通して主題歌だったので、
その曲でミスチルを知った若い方も多いようです。

「HANABI」の中にこんな歌詞があります。

「考えすぎて言葉に詰まる、自分の不器用さが嫌い。
 でも妙に器用に立ち振る舞う、自分はそれ以上に嫌い」

この歌詞は当時の私の心に刺さりまくりました。
当時、子供達がまだ小さくて、ママ友とのお付き合いのことや
仕事と家庭の両立のことで悩んでいて、
でもまあなんとなくこなしてはいるから、
誰も私の辛さに気づいてくれない。
誰かに気づいて欲しいけど、誰にも伝えられない。
はたから見たら幸せそうに見えるかもしれないけど、
ものすごくしんどい。そんな状況で全てを投げ出したい気持ちもあり……
そんな私のための歌だ!と思ったんですよね、

ところが、当時仕事で一緒だった一回り以上も年下の若い子や、
少し年上の方たちと話していて、ミスチルが好きだと言うと
「HANABIのあの『考えすぎて……』って歌詞、私のことだと
思って泣いちゃったんだよね、いい曲だよね」
と言われたことが何回もあったんです。
もう驚きました、私は「私の曲だ!」と思っていたのに、
そう思っている人が他にもたくさんいたんですから。

でもいい曲ってそういうことなんだと思います。
「これは私の歌だ」と思わせてくれる曲。

私の場合、結婚、出産のタイミングが、櫻井さんのご家族と同じ時期だった
こともあって、その愛を歌う歌がどんどん変化していくことに
ものすごくシンパシーを感じていました。

一番大好きな曲「I LOVE YOU」にはこんな歌詞があります。

「君には従順を、僕には優しさを
互いに演じさせて、疲れてしまうけど
それでも意味はあるかい、どう思う?」

私はこの歌は夫婦の愛情を歌ったものだと解釈してるんです。
私自身は夫とはとても仲良く夫婦をしているけれど、
やはり他人同士だから、価値観の違いに違和感を感じることもある。
でも、お互いに相手に配慮して、自分をおさえたり、
相手に合わせたりしながら生きてる。
でも時々爆発して、喧嘩したりもする。
その度に、この曲を思い出して、自分に問いかけるんです。
「それでも意味はあるかい、どう思う?」と。

他にも「終わりなき旅」「HERO」「GIFT」「ANY」「SIGN」など、
私が何か判断に迷ったり、落ち込んだりした時に頭に浮かぶ
ミスチルの曲がたくさんあります。
だから私はミスチルからは離れられない。
彼らが活動する限り、彼らのライブに足を運ぶし
その変化を見届けたいと思うのです。

以前は、ライブが終わって最後の最後、
舞台からはけていく時、櫻井さんは毎回のように
「明日からまたみんな頑張って!!」と声をかけてくれていました。
毎回その言葉を聞くたびに
やっぱりミスチルは私を支えてくれる存在!と
感謝の気持ちでいっぱいになったものでした。

でも、今回櫻井さんは「これからもよろしくね!!」と言って
去っていったんです。
この言葉、本当に嬉しかった。
まだまだミスチルと私は一緒に生きていくんだ
私にとってそうであるように、ミスチルにとっても私たちが支えなのだと感じられたから。

ミスチルは30周年の時、半世紀は活動したいと宣言してました。
「もしかしたら途中で力尽きるかもしれないけど……」と
さりげなく話していましたが、櫻井さんと同世代のアーティストが
すでに何人も亡くなっていることを考えると
その口調よりもっと切実に、その不安を感じているのではないか?と思います。
櫻井さんより少し年下の私もまた、自分がいつまで元気でいられるか
わからないという不安は抱えています。
でもとにかく、その日が来るまで無条件にミスチルは
私にとって唯一無二の人生を伴走する存在、
そんなことを改めて胸に刻んだのでした。


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