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高校オケのこと

今週は夏休み。時間ができたので、、、自分の“原点”といえる高校オケについて書き留めておこうと思います(32~33年前の話・・)。
(と、思ったのですが、ぜんぜん書ききれませんでした(笑)・・また時間あるときに続きを書きます)

【高校入学まで】

チェロは中二まで4年間ほど習いました。ご縁があって某音大教授であり某国際コンクールチェロ部門の審査員も務められた超・高名な先生に教わっていたのですが(弟子を名乗るのもおこがましくて御名前が書けないです・・)、ろくに練習もせず(1日30分くらい?)、他の生徒さんより明らかに進みは遅かったです。そして高校受験を理由にレッスンを中断してしまったので、今振り返ると本当にもったいないことをしたなと思います。でも独りで弾いていた時は、チェロの楽しさに気が付かなかったんですよね。

【オケ入部&パート決め】

結局レッスンは再開しませんでしたが、高校の入学式で“威風堂々”を演奏するオケ部の存在を知りました。当時は現役2学年合わせて100名を超える校内最大規模の部活で、オケに入部するためにこの高校を選んだ女子生徒が何人もいました。部活動は何かやりたいと思っていたので、チェロ弾いてたしオケもついていけるはず、とすぐに入部説明会に向かいました。
入部説明会ではチェロ募集4名に対して応募5名でしたが、“くじ引き”で無事チェロパートに入ることができました。くじ運の無かった人はビオラかコントラバスに吸収されるわけですが(笑)、管楽器は吹奏上がりの経験者が多く、希望パートに入れず入部を諦めた子も多くいましたね。公平さを優先するなら“くじ”なのでしょうが、きっとオーディションで決める高校もあるんでしょうね。

【OBが沢山いた】

はじめて部室を訪れた時、最初に顔を合わせたのは大学院生のOBの方でした。「説明会は別の部屋だよ」と教えてくれましたが、「・・誰?」と戸惑いましたね(この人とは卒業後にメチャクチャ仲良くなりましたが、また別の機会に書こうかな・・)。当時は卒業後も(暇つぶしに?)フラッと部活を訪れては現役生を指導するOB/OGが何人もいました。時には好き勝手?に振舞うOB達に翻弄されつつも(基本的に有難かったのですが、たまに迷惑に感じることもありました・・)、親身になって音楽や部活の魅力を熱く伝えてくれた彼等には大きく影響を受けましたし、感謝の気持ちが大きいです。大学オケの話を聞くのも楽しかったですね。当時は先生方も良い意味でOB達を信頼(放任?)していて、おおらかで自由な時代だったなと思います。私も大学時代はOBとして年に数回チェロパートを指導したり、合宿に一緒に参加したのは良い思い出です。
しかし、私が大学を卒業する頃に環境が大きく変わりました。責任の所在が強く問われるようになり、当時の顧問の先生はOBの行動に目を光らせ注意するようになり、居心地の悪さを感じたOB達は離れていきました。私も引き際と思い、現役生と距離を置くことにしました(OBとして十分に”恩返し”できた達成感はあったので)。まあ責任者である先生の立場で考えれば至極当然の話で、時代の変化と受け入れるしかないですが。

【部活にのめり込む】

・・高校時代に話を戻します。
当時は土曜日も半日授業がありましたので、週6日部活でした(笑)。一応火・木が”自主練”の位置づけでしたが、大半の部員は出席していました。自分は夏休みもお盆の週を除いて毎日練習に行ってました。さらに早朝も自主練、昼休みも自主練(3-4時限目の間の10分休憩で早弁してました)、、こんな感じで隙あれば部活に赴いてチェロを弾いていたので、高三春に引退するまで部活以外の友達はほとんどできませんでした。
月・水・金・土はパート練習、弦・管セクション練習、全体合奏、、の時間でした。合奏練習では約100人が音楽室にひしめき合ってキャパギリギリで演奏したので夏は本当に暑かったです(現在の部員数は40数名なのでガラガラだろうな。。)。当時は指揮者も部員が務めていましたが、現役生だけの拙い練習進行は壁に当たることも多く、そういった意味でもOBの指導には大きく助けられていたなと思います。
部活は放課後17時まで(時折18時まで)でしたが、部員同士の「夜の付き合い(笑)」も多かったですね。高校は駒場東大前にあったのですが、友達と渋谷のヤマハ(2010年閉店)に行って楽譜やCDを探したり、用が無くても高校近くのたこ焼き屋に寄ったり、甘味処でかき氷食べたり、近所の肉屋さんでメンチコロッケ買って食べ歩きしたり、、金欠でも公園で話し込んで気が付いたら夜11時だったこともありました。部活のこと、音楽のこと、気になる異性(笑)のこと、、あの頃はどうしてあんなに話すことが沢山あって楽しかったのか。。部活の無い日曜日でも仲の良い友達とマックに集合して話したり。。学校の中でも外でも部活一色の高校生活でした。

【初心者が1年足らずでシンフォニーを弾く】

メインのシンフォニーは、高一でドボルザーク8番、高二でブラームス1番に取り組みました(チェロのほか、指揮もやりました)。高校オケは初心者であっても1年足らずでシンフォニーを人前で演奏するわけですが、普通に考えて “とんでもないこと”ですよね。
自分は演奏会の曲目以外にも教則本の練習曲やバッハ無伴奏などさらう余裕がありましたが、初心者は楽器の構えを教わり、開放弦を弾き、ハ長調の音階+きらきら星+カノンやったら、直ちに演奏会の曲目に取り組んでました(足し算教わったら微分積分やらされる的な、、、)。ある意味「すごい」としか言いようがないのですが、正直色々思うことはあります。
高校や大学で楽器を初める「レイトスターター」には何十年楽器を弾いていても、たとえリヒャルトシュトラウスやマーラーを弾いていたとしても、 “基礎”が備わっていないままの人は少なくないです(音程とか運弓とか運指とか、、)。個人の意見ですが、これは「大人から始めた」ことが原因ではなくて、基礎練習や練習曲に取り組む経験を持たないまま演奏会の曲目だけ弾き続けてきたからではないかな、と思っています。中には基礎の重要性に気づいて自ら成長していくセンスの良い人や、レッスンを受け教わり直す人もいますが、少数派ですね。かくいう自分も中学以降は師事せず独学でやってきましたので偉そうなことは言えないのですが。。

【続きはまたいずれ・・】

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