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ちゃんぽんが苦手。じゃなく、思い出が苦いだけ。

こんにちは。高校5年生です。

昨日の夕食はちゃんぽんでした。ちゃんぽん、久しぶりに食べました。お腹いっぱいになりました。

実は私、昔からちゃんぽんが苦手です。ですから、母に「今日の夕食はちゃんぽん。自分で作って」と言われたときは内心、「えー」と思いました。顔と声には出しませんが。スープを作り、野菜を入れて茹でながら、私はいつからちゃんぽんが苦手になったのかを思い出してみました。

物心ついた頃からちゃんぽんは苦手でした。スープが好きじゃない、野菜自体は好きなのにちゃんぽんに入っている野菜は好きじゃない、麺も好きじゃない。ラーメンは好きなのにどうしてちゃんぽんは嫌いなのでしょうか。その答えはすぐに分かりました。私はちゃんぽんが苦手なのではなく、ちゃんぽんにまつわる思い出が好きではなかったのです。

幼少期の私はものすごく少食でした。給食の量なら何とか入りましたが、親は私が食べないのを見ると、どんな手を使ってでも食べさせようと量を増やし続けました。頑張っても頑張ってもお腹に入らない量。頑張れば頑張るだけ苦しくなる料理が、だんだんと苦手になっていきました。その1つがちゃんぽんでした。

ちゃんぽんは噛まないと飲み込めない野菜がたくさん入っております。咀嚼すればするほど、満腹感が襲ってきます。そうしているうちに麺はスープを吸い続け、2倍にも3倍にも膨らみました。ちゃんぽんを見ると泣きたくなるのは、あの頃泣きながら食べていたからです。

今の私はちょっと苦しくなりますが、ちゃんぽんを食べきることができます。ですから今の私にとって、ちゃんぽんは苦手なものではないはずです。それなのに苦手意識があるのは、やはりちゃんぽんを見ると噛んでも噛んでも、飲み込んでも飲み込んでも終わらなかった思い出がぶり返すからだと思うのです。

おそらくこの先も、私はちゃんぽんをおいしく食べることはありません。ちゃんぽんと同じように、食べていて苦しかった思い出がある食べ物はたくさんあります。食べ物自体はおいしいのに、思い出が苦しくて苦手になってしまう食べ物があるのは、何だか辛いです。もしもお子さんが食べてくれない食べ物があるという親御さんがいらっしゃったら、無理して食べさせないであげた方が良いかもしれません。昔食べられなかったものが大人になってすんなり食べられるようになることはよくありますし、無理して食べるとその後ずっと苦手になってしまうからです。私からの余計な一言でした。

以上、「ちゃんぽんが苦手。じゃなく、思い出が苦いだけ。」でした。
最後までお付き合いくださいまして、ありがとうございました。

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