YouTube Premiumの3大戦略

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ついにYouTube Premiumが日本上陸しました！

ユーザーへのアプローチには裏がある！？

YouTube Premiumはアプリの広告が無くなるなど機能追加がされており、ユーザーに対してサブスクリプションモデルが採用されています。今までYouTubeの収益源は企業広告でした。しかしPremiumではユーザーからも収益を獲得できるようになります。

収入源を複数持つことは多くのサービスが既にやっており、安定した収益獲得のためかなと考えました。しかし既に広告収入で大きな利益をあげているYouTubeが今さらユーザーにアプローチするのは単純に収益が欲しいからという訳ではないと考えています。

ただの収益という面ではなく、3つのサービスに大きなインパクトを与えるYouTube Premiumの戦略について書いていきます。（個人の主観が入っています。）

音楽サービスへのインパクト

YouTube Premiumで利用できるようになるYouTube Music。
広告なしで音楽を楽しむことができます。またオフライン再生や、他のアプリ起動中でもバックグラウンドで再生することができます。

YouTubeは「動画を見る」から「見なくも楽しめる」アプリへと変化します。このことはSpotifyなどの音楽サービスに大きな影響を与えると考えています。今まで音楽サービスでできたことがYouTubeでもできるようになり、さらにそのまま動画としても楽しめる。動画を見るときはYouTube、音楽はSpotifyのように、動画と音楽は、別のサービスを利用することが多かったです。しかしPremiumの登場によってその境界が無くなると思います。

音楽サービスへの宣戦布告なのか、YouTube MusicのUIはSpotifyにそっくりです。

動画サービスへのさらなるインパクト

動画サービスといえばNetflixを想像する人が多いと思います。Netflixは動画見放題だけでなく、このサービスでした見られないオリジナルコンテンツが人気です。

Netflixがオリジナルコンテンツに軸を移したことは大きな賭けだったと思います。見てくれる人がどれくらいいるのかわからないからです。しかしNetflixはオリジナルコンテンツに莫大な資金を投入し、実際、今ではオリジナルコンテンツ目当てにNetflixを利用しているユーザーが多いでしょう。本当にNetflixはすごいです。

YouTube Premiumでもオリジナルコンテンツを配信しています。既に大人気YouTuberはじめしゃちょーさんとのコラボ動画を配信しています。

Netflixと大きく違うのは、「既に多くのファンがついていること、YouTube自体が動画作る必要がない」ということです。

大人気YouTuberとのオリジナルコラボ動画を配信することで、チャンネル登録者であるファンに認知は一気に拡大し、「好きなYouTuberの動画だからPremiumでも見たい！」という流れを作ることができます。

※ 2018/11/18 現在はじめしゃちょーさんのチャンネル登録者数は708万人

また動画制作自体を今まで通りYouTuberがしてくれる場合、Netflixほど制作費用がかかりません。自社で膨大な制作費用をかけることなくオリジナルコンテンツを配信し、すぐに多くのユーザーに拡大することができることは既存の動画サービスにはできない戦略だと思います。

Appleへのインパクト

最後にAppleへインパクトを与えるのではないかという考察です。
Appleは言わずとしれたiPhoneシリーズを販売している企業です。スマートフォン業界の素晴らしいブランドです。

そしてYouTubeの親会社であるGoogle（正確にはAlphabet）もGoogle Pixel3というスマートフォンの販売を開始しました。スマートフォン業界へより深く参入してきました。

Pixel 3

スマホ業界とYouTube Premiumとどのように関係があるのか？
それは「プラットフォームごとの料金体系」にあります。

iOS：¥1,550円 / 月
PC / Android：¥1,180円 / 月

なんとiOSは料金が高いのです。有料アプリはApp storeに手数料を持っていかれるため、その分料金を上乗せしているとも考えられます。

しかし、ここまで露骨に料金に差をつけたのは、Androidに、また最新機種であるGoogle Pixel3に乗り換えさせるという戦略なのではないかと考えられます。

最後に・・・

収益源が増える以外に、大きなインパクトを与えるであろうYouTube Premiumの戦略について考察してみました。

もしかしたらこういう意図があるかも。。。と想像するのはサービス企画にも役立つと思うし、とても楽しいですね。