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詳説用語&資料集社会3600レビュー

本日もよろしくお願いいたします。
お待たせしました。今回は予告した通り、「詳説用語&資料集社会3600」(受験研究社)のレビューをさせていただきます。本来なら1月下旬に行いたかったのですが、今回多忙だったこともあり、レビューする時間がありませんでした。ようやく落ち着いたので、僕なりのレビューをさせていただきます。
最後までお付き合いよろしくお願いいたします。

■前回のレビューは

こちらは、3年前に僕がレビューしたものです。特に評価している点は、「周辺知識・関連知識・背景知識の獲得に優れている」ところです。この知識は学校でもアクティブラーニングが取り入れられる時から必要になる知識だとこれ以前からも言っていました。
この良さは今回の改訂版でもしっかりと生かされていました。そのため、中学社会の用語集で持っておいた方がいいものの一つとして、こちらを勧めています(旺文社版でもいいですが、資料編のまとめは詳説に分があると僕は思っています)。

■前回との比較

前回の用語数は約3460語でしたが、今回は約3600語の収録となります。これは旺文社から出ている「中学社会用語・資料集」よりも多い語数(今回の四訂版の収録語数は記載されていない)となります。
なお、表記として、「中学社会用語・資料集」については以下旺文社版、「詳説用語&資料集社会」については以下詳説と明記します(改訂前のものは前回版と明記します)
主な変更点は以下の通りです。

➀用語レベルの変更
最新の入試に合わせて重要用語頻度レベルの変更がされています。用語の説明については入試や定期テストに直結する内容になっているため、一部変更しているところもあります。こちらについては現在進行中の用語チェックで今後反映させていただきます。

②新語の収録
SDGsやインクルージョンなど公民・地理などで新語の収録がされています。今後出題される語句などもしっかりと用語レベルを付けています。そして、語句配列も新課程に合わせて変更となっています。
その関係で前回のものよりも10ページ弱増えていました

③まとめ資料のレイアウト変更
主に図式などのレイアウトが大きく変わっていました。以前の物でもしっかりとまとめていたのですが、今回はより丁寧にまとめていた感じでした。
なお、歴史人物が写真からイラストに変わったものが多かったです(主に前近代)。また、旺文社版よりも詳説の方が公民の資料が充実していた(主に円高や経済分野について)感じでした。

ただし、歴史上の系図について突っ込みを入れさせていただくと、旺文社版は正しく配列されていましたが、詳説のほうは系図表記に誤りがあります
どういうことかというと、歴史上の系図について、縦書きにする場合上が親、下が子であるのはいいのですが、兄弟明記をする場合は右に行くと兄で左に行けば弟になるのです。詳説については、源氏・北条・足利について兄弟表記が逆になっています(前回版でもそうなっています)。
余談ですが、民法上の戸籍については兄が左にいき、右に行くほど弟になっています。
担当者様にはお伝えしますが、次回版では修正してほしいところではあります。

■知識確認用の問題

用語集は辞書代わりに使えばいいですが、せっかくならそれに対応した知識確認問題があれば、と思っています。
旺文社版では一問一答が市販で販売されていますが、詳説には対応する一問一答問題集が市販されていません。市販されていない?そう。詳説については対応する一問一答問題集は出ているものの、塾用教材として採択されているのです。そのため、市販で購入する際は別の一問一答問題集を活用することになります。その場合は、自分に合うものを使えばいいと思います。

なお、僕が家庭教師(オンライン授業)などで中学社会を通年で使用する際は、この用語集及び対応する一問一答問題集を併用させることになります。

こちらについては、2ステップ方式で確認することができます。ついでに言えば、それに対応する小テストも作ってほしかった、と思っていますが、それについてはこちらで状況に応じて作ればいいと思います。
僕はこの一問一答問題集は非常に充実していると思います。そのため、学習するなら用語集と一問一答問題集の併用を行うことを勧めます。そして、小テストも問題なく行うことができると思います。これで知識の定着・確認ができるので、正しく活用していきましょう。また、レベルに応じて定着優先度も指示できるため、無理なく学習ができると思います。ただし、丸暗記で行う場合は効果が半減します

※6/15追記 「自由自在問題集 一問一答社会」としてついに市販されました。内容は塾用教材として採択されたものとほぼ同じです。これは購入オススメの一冊となります。
編集者の方にこの声が届いたこと、多大に感謝いたします。

■今回の用語集評価

それらを踏まえて今回の評価をすると、「購入お勧め」します!特に新語など社会用語に慣れていない人でも辞書としての活用、そして、短文記述問題の増加などを踏まえると、一冊手に取って学習すべき教材だと思います。前述の旺文社版との比較になると思いますが、僕はこちらの方がいいと思います(なお、僕は仕事柄両方購入しています)。
社会や理科は語句の意味が分からなければ学習が頓挫とんざすることもありますので、辞書型参考書・用語集などをフル活用して学習を進めるといいでしょう。そのうえで、周辺知識・関連知識・背景知識の獲得をすることができるため、定期テスト・模試・入試などでも困らないです。

基本的なレビューは3年前に行ったことと大きくは変わりませんが、より内容が充実しているので、是非、この教材を使って学習してください。

皆様のサポート、よろしくお願いいたします。サポートいただいたものは一般社団法人CAMELの活動費として活用させていただきます。