中学英語 中3の学習

本日もよろしくお願いいたします。先週後半から家庭の事情でバタバタしており、note更新が遅れてしまい、申し訳ありません。少しずつですが、更新の方をしていきたいと思っています。
本日は、中3の英語学習について話したいと思います。無料公開です。最後までお付き合い、よろしくお願いいたします。
※なお、今回は客観的視点で話しているため、専門的な観点で話せていない部分もあります。もし、相違点などございましたら申してください。

■新学習指導要領の影響

まずはこちらからいきましょう。2021年から新学習指導要領の指導が始まり、教科書なども大きく変更されています。ここで気を付けることは2点あります。

➀中2から中3で教科書会社が変わる所
②単語数の急激な増加

この2点はどちらも無視することができない点です。

では、一つずつ見ていきましょう。

➀中2から中3で教科書会社が変わる所
これが起きている地域は多いと思います。その際に気を付けることは、前年度までに習っているであろう文法が新教科書になってスルーされているかどうかを見てください。もし、スルーされている単元がある場合は特に気を付けてください。
この時期で特に気を付ける単元は、受け身(受動態)と現在完了形です。受動態と現在完了形は教科書によっては中2で行うところと中3になって行うところと分かれます。そのため、ここの単元がスルーされていることは否定できません。ということは、学校の授業と同時進行でスルーされた単元の復習が必要となります
教科書会社が変わっていなくても、一部変更になるところもあります。例えば、三省堂(ONE WORLD)を使っている現中2生は、未来形が中1に降りている関係で中2では全く触れることなく進行されています。そのため、どこかの段階で学習をしておかないといけなくなります。他の教科書会社でも同様のことが起きているため、無視してはいけないところだと思います。

②単語数の急激な増加
文法配列の変更に加え、単語数も大きな変化が出ています。それは、新課程での英単語数は1800語程度と旧課程と比べて約1.5倍の単語を押さえないといけません。加えて小学校で習っている単語も600~800語あるため、合計2500語くらいは使えるようにしておかないといけません。それを踏まえると、英単語をただ書いて覚えるという作業をしている人は一向に英語力が上がるとは言い難いと思います。
そのため、日頃からの英単語のトレーニングとして、インプットとアウトプットの学習がともに必要となってきます。そのためには、英単語帳の活用と辞書の活用が必須になると思います。その中でも辞書の活用は大事になってきます。近年では辞書の引き方を知らない中学生もいるみたいなので、まずは辞書の活用法を知っておかないといけません。これができなければ、高校以降の学習で苦労することになります。特に将来英語を使って仕事を行う人にとっては必須になると思います。

これに加えて、現在完了進行形、原形不定詞、仮定法と高校内容から降りてくる単元もあります。全くの初出が仮定法です。if節の使い方が2種類あるため、仮定法なのかただの条件を表しているかを区別する必要があります。原形不定詞については動詞によって決まることがわかり、かつ文型が分かっていれば対応はできます。現在完了進行形は継続用法が導入として出てきます。それを踏まえたうえで学習するといいでしょう。

■指導者はより大変

生徒側からしても大変なことが分かります。が、それ以上に学校現場の先生はもっと大変になります。

その理由の一つとしては、新単元のこともそうですが、授業も全て英語でしなければならない、という点です。つまり、指示を出すときも全て英語を使ってやらないといけないのです(実際できているかどうかは不明ですが)。そして、新単元や単語数の増加により、英語格差が非常に生まれやすいという問題があり、その格差を少しでも埋めるように指導しないといけません。

そして、指導法の変化は学校側だけでなく、塾でも大きな変化が出ると思います。特に気を付けないといけないのが、授業の中心を学生で固めている個別指導塾です。特に1対3以上で指導をしているところについては英語の成績保証はよほどの指導でない限りは保障されない恐れがあります。ただし、英語の指導について高校内容まで教えられない人を指導させない、英語学習についてのしっかりした研修を行う、など徹底したことをしているところはこの限りではありません。つまり、今までと同じような指導をしていたらいけない、ということです。そのため、様々な塾で工夫を凝らしていると思います。
僕も現在は社会だけでなく、中学生では英数の指導を行っています。これについても、僕は最新の問題集や参考書は手元に置いています。その理由は、僕の中でも変更点は見逃してはいけないこと、指導法のズレを少しでも埋めたいことなどから行わないといけないからです。この辺りの授業準備も必要となります。
が、今まで中学生の英語しか教えていなかった講師(特に高校英語がそこまで得意ではなかった人)がこの辺りを指導した場合、かなりの予習は必要となります。学校の先生は、大学で英語の専門学習を行っていたはずなので、対応はまだできると思います。そのため、学校の内容を理解するために塾に通ったとしても、思ったほどの成績が出ない恐れもあります。

それを踏まえても、自分でもある程度の学習ができていなければいけません。もちろん、問題の形式を知ることも重要です。ですが、今年度に限っていうと、塾の先生も学校の先生もかなり苦労することになります。

■新単元は入試のデータがない!

その要因とは、新単元の内容は、過去に入試で出ていないため、出題形式のデータがほぼ皆無、という点です。もし、あったとしても上位私立の入試問題しかないのです。そのことも知っておいた上で対策を立てなければなりません。つまり、今年に関しては新単元の問題研究がどれだけできるか、がポイントとなり、テスト対策も従来のものがあまり使用できません。ほとんどが手探り状態になることも想定されます。

生徒側からすると、学校で配布されているワーク類の学習を真剣に取り組んでほしいと思います。間違っても、解答を写して丸暗記、という学習はしないでください。加えて、類題問題にもたくさん触れてほしいと思います。
理想は授業用のワークで練習→テスト対策用のワークで演習→直前チェック用の問題でチェック、という感じで行えばいいでしょう。その中で、学校のワークも作業で解くのではなく、小テストを受けている感じで解いてください。真剣に解いているのか、作業で解いているのか、というのは先生によって見たらわかることがあります。
答えを写して点数が取れるのは妄言です。それができる人は、普段からの学習ができているのです。それをしていない人がこのような学習法をしても点数につながらないのは当然です。ましてや、2022年の公立入試では新単元を盛り込んだ入試問題も出てきます。そのためには様々な問題集に当たって問題を解いてください。このときも作業ではなく、内容を理解した上で使えるようにしてください。

今年は特に英単語数が急激に増えるため、普段からの学習を定着させるようにしましょう。間違っても、英単語を10個書いて覚える、という作業の学習は意味を成しません。英単語を覚えるなら例文と一緒に使い方を覚えなければいけません。そのため、最近の単語帳では例文がほとんどあるのです。
そして、教科書の索引を活用してください。これは他科目でもそうですが、索引を使うことで、どこに何が書いているか、がわかります。

■そのためにやるべきこと

そのために、中1・2の復習を日常の学習時間に30分でいいので組み込んでください。最初は簡単なものでも構いません。徐々に問題量をこなせられるようにトレーニングできればいいと思います。
そのために使えるのが「ひとつひとつわかりやすく」(Gakken)、「わからないをわかるにかえる」(文理)などの教材で構いませんので、基本事項の定着をしっかりと行ってください。そして、中学校で配布される「3年間のまとめ」を行っていけばいいでしょう。これらの問題をやってもそのままにしても意味がありません。定期的にテストなどをして確認をしましょう。テストを行うなら「10分間テスト」(受験研究社)やサイトなどで扱っている問題などを使って行うといいでしょう。

今年はこれらの学習時間と内容の定着度合いの有無で点差が大きく分かれるかもしれません。そのための準備を今からやっておきましょう。そして、新単元の問題については、様々な問題集を解いて使える知識にしていきましょう。

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