中学社会 一問一答集
本日もよろしくお願いいたします。
本日は高校入試も近くなりましたので、1/6現在で発売されてる一問一答集(市販のものに限る)についてそれぞれの特徴と注意点などをまとめていきたいと思います。
最後までお付き合いよろしくお願いいたします。
■12/15現在で市販されてる一問一答集
まず、現在市販されてる主な一問一答集をまとめたいと思います。
主なところはこんなところです。
それではそれぞれの特徴などを話していきたいと思います。
①高校入試一問一答(旺文社)
まずは一問一答集のベストセラーである旺文社高校入試一問一答です。
特徴としては、気軽に入試問題を使って一問一答の学習が効率よくできる点です。そして、社会が苦手な生徒にも対応してますので、進めやすいかと思います。巻末の資料も最後の確認として使えるのもいいと思います。
欠点としては、応用力に対応するのが弱い点、記述対策にはあまり適していない点です。
そのため、社会が得意な生徒がこの本を使う時には物足りないと感じるのはこのためだと思います。
点差がつく記述対策ができないこと以外は良い問題集だと思います。そのため、長くヒットしてるのでは、と思います。
②入試で差がつく一問一答(文英堂)
続いては文英堂の入試で差がつく一問一答です。特徴としては旺文社の一問一答とほぼ同じです。言い方が悪いかもしれませんが、完全に二番煎じとなってます。そのため、旺文社と特徴が重複しているため、以前ならどちらか、という選択肢でしたが、一問一答集が充実してきた今では選ばれにくくなったのでは、と思います。
③1冊で面白いほどわかる一問一答(KADOKAWA)
続いてはKADOKAWAが出した一問一答です。著者は西村創先生らです(共著です)。
特徴としては、様々な問題形式を一問一答形式でまとめたものです。定期テストでも使える構成になってると思います。解説も簡単ではあるがまとめてる点は評価できます。
欠点としては、入試対策と言いながら、対応できる箇所が少ない点です(少なくとも僕はやや物足りなく思いました)。確かに、資料問題については使えると思いますが、一問一答形式では入試問題を使ってないので、入試対策をしっかりしたい人にはやや物足りない可能性はあります。
とはいっても、土台構築をするには使えるし、空欄補充問題で簡単な流れを掴めるのは評価できると思います。
④自由自在一問一答(受験研究社)
続いては、受験研究社の自由自在一問一答です。この本は元々は塾教材専用の教材でしたが、それを市販用に対応したものとなります。塾用教材と構成が同じなので、塾に通ってなくても使えるのは大きいです。そして、用語集にリンクしてるので、活用次第では十分な効果があると思います。
僕はこのシリーズの市販化を望んでました。なぜなら、普段の学習での土台構築に優れていると思ったからです。その点で、旺文社との差別化はできてると思います。あと、ドリル形式でできるのも利点があります。そのため、書き込みしながら演習をしたい生徒にとってはこの本はうってつけだと思います。
欠点としては、入試問題を使ってないため、実戦的な一問一答としての弱点はある点です。といっても土台構築に優れてるので、自由自在一問一答→旺文社(上位校受験者はかんきのしっかりわかるになる)、という流れで十分な気がします。もちろん、塾用教材を使って代用してもいいと思います。その場合、役割が重複するのは気をつけてください。
⑤入試問題で効率よく鍛える一問一答(KADOKAWA)
続いてはKADOKAWAのキーワードで覚える一問一答です。監修者は伊藤賀一先生です。
基本的には旺文社などと構成は同じですが、出る順で構成されているのが違いです。そのため、効率よく学習したい人には最適な学習ができると思います。加えて所々で資料読解や短文記述問題などに対応してると謳って出されました。当初は評価されてもいい本でした。
欠点は出る順にしてることで、順番通りに学習したい人にとっては扱いにくかったのでは、と思います。記述問題などの対応ですが、僕の中では十分ではなかった気がします(右下の解説はある程度あるが、一問一答形式での解説は不十分)。
結果的には旺文社などの二番煎じになってしまったのが残念な点です。
⑥高校入試 社会が一問一答でしっかりわかる本(かんき出版)
最後に、かんき出版から12月に出ました高校入試 社会が一問一答でしっかりわかる本です。
著者は、恥ずかしながら、私です(笑)
特徴としては、一問一答集でありながら、用語集の役割も果たしています。また、全国高校入試問題を過去7年研究して、本当の入試ランク(公表されてる正答率の平均値を算出し、それに応じたランクを作ってます)を作成し、一問一答、記述、それぞれのランクを作り、学習する優先順位もつけています。そう、今まで欠点とされてきたこと、一問一答だけで対応できなかったことをこの1冊で網羅しました。そして、解説を充実させることで、記述問題に必要な考え方、出題形式、関連知識や背景知識などを得ることができます。
欠点としては、分量がやや多いこと、苦手な生徒、文章が苦手な生徒には少しとっつきにくいのでは、という点です。
ですが、その欠点をあまりある利点で補ってるため、自由自在(塾教材の一問一答でも可)→しっかりわかる本、というルートも作れると思います。何よりも、高校社会の土台知識にも使える画期的な本となってます。
あと、独学で学習が難しい特殊テーマ(SDGs、食文化)や最新入試問題も購入特典でつけています。2023年を中心に新たに出題されたもの、新語などもこちらで対応しています。
■自著が受け入れられた理由とは?
自著が発売後も堅調に売れてるのは、旺文社と大きく差別化をしたこと、記述対策を前面に出して、解説を充実させたことなどが要因だと思います。
そして、旺文社で補えないところを対応させたこと、近年の記述対策に十分に対応できる知識の構築などを意識させたことで、手に取ってくださった方から「この本を待っていた!」という評価をいただきました。そして、ありがたいことに、次年度以降からの塾採択のお話もいくつかいただいております。採択いただいた塾様には、お礼も兼ねてお伺いしたいと思ってます。その時はよろしくお願いいたします。
ご購入頂いた皆様、ありがとうございます。
■今後の一問一答集は?
気になるのは、今後の一問一答集を使った学習ですが…
僕は最初の土台は自由自在一問一答(受験研究社)を使うといいと思います(塾用教材でもOKです)。その後、苦手な生徒は旺文社の一問一答を、上位校志望者や社会が得意な生徒はしっかりわかる本(かんき出版)を使うといいと思います。苦手な生徒がしっかりわかる本を使う場合、Aランクを完璧にするようにしてください。そこで8割以上できてからBランクに進むと良いです(こちらの使い方については別記事でアップ予定です)。
注意は問題→解答、だけで終わらせると効果は半減します。そのため、問題→解答→問題(しっかりわかる本では解説も)というサイクルで学習をしてください。そして、一問一答の使用はあくまでも知識の確認程度にとどめてください。
かんきの一問一答を使われる方は、用語集としても活用できますので、知識の確認、内容の確認と合わせて活用してください。記述問題の際には、解説部分も一読して形式や関連知識などを押さえてください。これは他の一問一答集ではできないものです。
これからの一問一答集は
①基本を定着させる一問一答集(定期テスト中心)
②入試問題を簡単にやりやすい一問一答集
③用語集とのハイブリッド型の一問一答集
という形式になっていくと思います。これからは②のような一問一答集ではなく、③のような一問一答集が主流になる可能性が高いです。理由としては、記述形式・思考型問題などに対応できる、という利点があるためです。
今回紹介した一問一答集からすると、
①:3・4・塾用教材
②:1・2・5
③:6
という分類になります。そのため、今回のしっかりわかる本は従来の形式とは異なるものとなります。この作成秘話については今度公式noteでもまとめていきたいと思います。
購入の際に参考にしていただけると幸いです。その中で拙著を選んでいただけると非常に喜ばしいです。よろしくお願いいたします。
皆様のサポート、よろしくお願いいたします。