高校受験 入試範囲の縮小

本日、東京都は2021年の公立入試において、中3内容の範囲を一部除外する、という発表がされました。このことが何を意味するのか?を今回は話したいと思います。他府県の受験生も是非参考にしてください。
たくさんのかたに見ていただきたい内容なので、無料公開です。

中3内容の一部を範囲外に

まず、この記事を見た率直な感想として、今年の受験生は対策のしかたなどが今までと大きく変わる、ということです。幾人のかたのツイートを拝見させていただきましたが、三平方の定理が範囲から外れる、といわれてます。
しかし、この単元は高校数学の幾何分野ではかなり必須の内容です。そして、高校入試では必ずといっていいほど出題が毎年されます。
受験生からすれば朗報かもしれません。しかし、現場の先生はすごく大変になります。なぜなら、全国都道府県の公立入試で三平方の定理が出題されてない問題はないからです。そのため、対策が非常に困難である、ことがわかります。そして、出題範囲が縮小されるとなれば、別の重要単元の出題が増えるのです。そのことも視野に入れつつ現場の先生は対策をしなければならないのです。

英語なら関係代名詞、国語だと中3内容の漢字が範囲外となります。理科は物理分野の範囲外が決まってます。社会は詳しくはわかりませんが、恐らく国際社会の単元が外れると予測できます。

入試で問われなくても

しかし、この話はあくまでも公立入試での話で、私立入試には言及されていないのです。となると、私立入試では学校の範囲が間に合ってなくても出題される可能性は十分にある、ということがわかります。もし、私立入試でも追従されるのであれば学校側から何かしらのアクションは行われると思います。なければ従来通りの出題範囲となると思ってください。

また、高校入試では問われなかったものの、高校生になると中学で習った内容の知識は普通に必要です。そのため、入試でたまたま問われなかったけど、先の学習では必要になります。ここを履き違えて学習のミスマッチを起こさないようにしましょう。

今年は過去問をするべき?

さて、もう一つの関心ごとといえば、過去問の扱いです。これについてはどんなことであれ、必ず5年分は取り組んでください。出題のされかたやアプローチなど変化はあるかもしれません。しかし、やることは大きく変わりません。ですが、英語でいうなら、関係代名詞が範囲外になってたとしても、長文では関係代名詞のある文は普通に出てきます(設問などにするのはできなくなると思いますが…)。そのため、最低限の知識だけは身に付けておいてください。問題を解くときは三平方の問題はパスしてもいいと思いますが、これはあくまでも三平方の定理が入試範囲から外れた場合に限ります。

今年は新型コロナウィルスの影響で学校の学習時間の確保が困難であることの処置なので、これが今の中2にもそのまま当てはまるわけではありません。そこは間違えないようにしてください。中2生が高校受験をするときに必要な話はそのときに行いますので、そのときまでお待ちください。

まずは自分の住んでいる地域で出題範囲がどうなるかをつかんでください。その上で、とるべき最前のやり方をやってください。

皆様のサポート、よろしくお願いいたします。サポートいただいたものは一般社団法人CAMELの活動費として活用させていただきます。