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2020年10月の記事一覧
リアルタイムで好きな筒美京平作品 時代を駆け抜けた筒美・松本コンビのシングル最終作? 中川翔子「綺麗ア・ラ・モード」(2008)
(作詞作曲 松本隆・筒美京平) 先程のNHKスペシャルの筒美京平3特集、面白かったです(感想はまた後ほど)。70年代から「木綿のハンカチーフ」「セクシャルバイオレットno.1」「スニーカーぶるーす」「Romanticが止まらない」等のヒットを飛ばしてきた松本・筒美コンビですが、この曲が一応このコンビの最後のシングル作品だそうです。Wikiによると「80年代ぽい曲を作ってくれ」という依頼があったそうですが、個人的には80年代的という形容に留まらない、むしろ普遍性を感じる綺麗なメロディーの曲だと感じました。また、歌も安定してますし、「言葉たちが宙を舞う中」なんてフレーズは松本3らしい味が出ています。これだけ良い曲を貰った中川3にはもっと歌手活動もしてもらいたい今日この頃。
B面で聴く筒美京平作品「SWITCH ON(ハートのスイッチを押して)」(1986)
(作詞作曲 松本隆・筒美京平) 本人出演ドラマ「な・ま・い・き盛り」の主題歌A面「WAKU WAKUさせて」のB面でもあり、松本・筒美コンビ全曲提供のアルバム「EXOTIQUE」収録曲。インパクトはA面の方が勝る印象ですが、適度に切ないメロディーと歌が楽しめる点ではこちらに軍配が上がる気がします。それにしてもB面曲にもかかわらず歌唱映像が有り少し驚きました。衣装は勿論ですが、鳥の籠を模した(+途中開く)セットと言い、当時の歌番組は凝ってますね。冒頭のインタビューで見られる後ろの豪華な出演者達を見るのも楽しいです。
リアルタイムではないけど好きな洋楽とPV The Police「Wrapped Around Your Finger」(1983)
(作詞作曲 Sting) 子供の頃から親がよく車の中で聴いていたのがザ・ポリス。夏でも良いのですが、このグループの特にこの曲は今日の冬のような寒い日に聴くと個人的にマッチします。曲のタイトルの意味は割と最近知りましたが(ちょっと難しい)、「I'll be wrapped around your finger」が最後には「You’ll be wrapped around my finger」になる所とか上手いですね。何百本と立てられた蝋燭が目立つPVも強烈で、個人的にかっこいいと思うものの親から言わせれば別にかっこよくはないらしいスティング(「時計じかけのオレンジ」でも有名なマルコム・マクダウェルにも相通じるビジュアル?)が蝋燭を倒していく姿は一度観たら忘れられません。
リアルタイムではないけど好きな筒美京平作品 ポール・アンカ「心の支え」(1972)
(作詞作曲 橋本淳・筒美京平)少し前まで何度か筒美京平さんの作品をピックアップしていましたが、まさかのタイミングで色々ショックです。自分の役目としては、有名な曲は勿論知られざる筒美さんの良い曲を今後も色々紹介出来たらと考えています。本当にありがとうございました。 さて、筒美京平さんの外国の歌手への提供曲で有名なのは「にがい涙」だと思いますが、実は大御所のこの方にも曲を提供しており、ポールさん本人もちゃんと日本語(!)で歌っているのが凄いです。どれ位売れたのかは把握出来ませんが、尾崎紀世彦路線をちょっとマイルドにした感じは聞いていてとても清々しいです。
誘拐された少年を救ったゴスペルソング Hezekiah Walker「Every Praise」(2013)
(作詞作曲 David Bratton ・Hezekiah Walker) 映画「天使にラヴソングを」でもある程度日本でもお馴染みのゴスペルですが、ジャンルで言えばアーバン・コンテンポラリー・ゴスペルと呼ばれる現代的なゴスペルの曲や歌手に関してはまだ日本では馴染みが薄い印象を受けます。 このアーバン・コンテンポラリー・ゴスペルというジャンル、歌詞こそ神への賛美等がテーマであるものの、曲やサウンドはポップスそのもので、親しみ易いメロディーと力強い歌はちょっと薄味になりつつある(?)2000年代以降のR&Bよりもソウルミュージックの伝統を受け継いでおり(というかソウルミュージックのルーツはゴスペルでもあるんですが)、そこにヒップホップの要素等も時に盛り込まれ、もっと多くの人に聴いて欲しいと個人的に思っています。 そして今回取り上げる「Every Praise」ですが、まさに良いメロディーと力強い歌が堪能出来る曲で、2014年に米ジョージア州のアトランタで10歳の少年が車で誘拐された際、3時間車内でこの曲を延々と歌い続けた事で犯人を根負けさせ、最終的に解放されたという有名なエピソードを携えている曲だったりします。 普段音楽の力と言うと懐疑的。神の力と言えばちょっと胡散臭さ。それらを感じてしまう自分ではありますが、このエピソードからはゴスペルの曲が少年に文字通りのまさに「神通力」を宿らせたのでは?と思わず膝を打ちました。