あなたの常識が変わる!洗濯が劇的に楽になるテクニック
毎日のことなのに、誰に教わるでもなく、なんとなくで行っている方も多い、洗濯や洗濯物干し。
しかし、
風呂の残り湯は使っても汚くないの?
洗濯物を洗濯機にどう入れれば、よりキレイに洗える?
外干しと部屋干し、実際はどっちがいいの?
冬の部屋干しでも乾きやすくする方法は?
など、テレビやネットではあまり教えてくれないこともたくさんあります。
そこで今回は、それらの疑問に答える形で、より効果的に汚れを落とす方法や洗濯物干しのテクニックをご紹介します。
残り湯を使うならこのタイミングがベスト
風呂の残り湯を洗濯に使っている方もいるでしょう。
しかし、
残り湯は一晩経った水を使っても問題ないのか。
入浴直後にすぐ使わないと雑菌が繁殖して、臭いや肌荒れの原因になるのか。
何が正しいかわからず、もったいないと思いながらも、使わずにいる方も多いでしょう。
実際にお風呂に人が入る人数によって雑菌の数がどう変わるか「入浴前、入浴後、一晩放置後」で検証した試験によると、
衛微研「風呂の残り湯は使っても良い?」
このように入浴前と入浴直後の細菌数に大きな差はありませんが、一晩経った残り湯は、雑菌が1000倍以上に増えます。
風呂の残り湯を洗濯に使う場合は、入浴直後のお湯だけを使い、一晩経った残り湯(水)は使わないほうが、臭いや肌荒れを防ぐためには良いでしょう。
また、入浴直後のお湯は30℃前後の水温があるため、洗濯物の洗浄効果を高めてくれます。
30℃の残り湯、10℃の冬の水道水、25℃の夏場の水道水を想定した洗浄効果の比較実験でも、
風呂の残り湯の利用は洗浄温度が30℃と高いため、10℃より高い洗浄率を示し,25℃とほぼ同じ値を示した。
これは、洗濯機と洗剤の種類に関わらず同様の傾向を示した。
出典:日本家政学会誌「風呂の残り湯を利用した家庭洗濯のLCA」
このように、温かい風呂の残り湯であれば、夏の温かい水道水と洗浄力がほぼ同じと結果が出ています。
これは洗濯機のタテ型・ドラム式どちらでも良く、洗剤の種類も問わないので、節水をしたい方は、入浴直後のお風呂の残り湯を使って洗濯してみてください。
すすぎ時の注意事項
ただし「すすぎ」には残り湯ではなく、必ず「水道水」を使ってください。
適量の洗剤を使用し濯ぎ工程を水道水で行えば雑菌の付着はほとんど抑えられることが報告されている。
出典:日本家政学会誌「風呂の残り湯を利用した家庭洗濯のLCA」
このように、「洗い」の時には、洗剤と一緒に雑菌も洗濯物から引き剥がされて洗い流れていきます。
ですが、「すすぎ」に残り湯を使うと、洗濯物に雑菌が残ってしまい、洗濯物が乾くまで時間がかかると、臭いや黄ばみの原因になります。
また、入浴剤入りの残り湯は、色や香りが洗濯物に残る可能性があるため、すすぎ時に使用しないことはもちろん、
柔軟剤で仕上げるとき
つけ置きするとき
新品の衣類やタオルを洗濯するとき
おしゃれ着用洗剤で洗濯するとき
この場合は、入浴剤を使った残り湯を使うのは避けましょう。
汚れが落ちやすい洗濯物の入れ方
あなたは洗濯カゴにある衣類やタオルをバサーッと洗濯機に入れていませんか?
それでは大きい物、小さい物、重い物、軽い物がごちゃ混ぜになり、洗濯物が洗濯機の中で上手く回りません。
本当に効率的な洗濯物の入れる順番は、
1.大きい衣類・重量のある衣類
バスマット、シーツ、厚手のアウター、バスタオル、ユニフォーム、作業服など。
2.普通の衣類
Tシャツ、ズボン、スカート、フェイスタオルなど。
3.小さい衣類・軽い衣類
靴下、ハンカチなど。
4.デリケートなもの
下着、洗濯ネットに入れて洗うものなど。
出典:CLEAR CHEMICAL「泥汚れが落ちにくい理由とは?洗濯物を入れる順番も工夫しよう!~ユニフォームについた泥汚れは洗濯用洗剤で~」
このように、重く大きな洗濯物を最初に入れ、最後に軽く小さい洗濯物の順で入れましょう。
洗濯機(タテ型)は、洗剤水を含んだ洗濯物が互いに擦れ合うことで汚れを落とす仕組みになっているので、洗濯物が中でちゃんと動かないと汚れは効率的に落ちません。
洗濯機(タテ型)の底にあるパルセーター(羽根が付いた円形のカバー)が回転する時に、下部に小さい・軽い洗濯物があると、底の方にある洗濯物は擦れ合って汚れが落ちますが、上部にある大きい・重い洗濯物が上手く回らず汚れが落ちません。
逆に大きい・重い洗濯物を下部に入れると、上部でも大きな水流が発生し、洗濯物が上手く回るようになり、汚れが落ちやすくなります。
ドラム式の洗濯機の場合は、擦り洗いではなく洗濯物を上に持ち上げて下に落とす「叩き洗い」なので、入れる順番は気にしなくて問題ありません。
ただし、洗濯物の量に対して水が少ないと、順番を守っても洗濯時に水流が発生しにくくなるので、洗濯物は最大でも洗濯機の7割程度までにしましょう。
外干しと部屋干しのメリット・デメリット比較
普段は外干しをしている方が大半だと思いますが、実は外干しにはメリットが少なく、部屋干しのほうがメリットが多いんです。
外干しの【メリット】
洗濯物が風や日光で乾きやすい
日光消毒ができる
食品のシミが薄くなる
部屋の場所を取らない
外干しの【デメリット】
雨の日は干せない
日光で衣類が傷んだり色落ちする
突然の雨で洗い直しになる
花粉やホコリ、排気ガスが付く
虫が付いて虫食いが発生しやすい
強い風で洗濯物が飛ばされる
防犯上に不安がある
暑い季節、寒い季節に体に負担がかかる
このように、天候や花粉に左右され、日光で衣類が傷んだり色落ちしたりするので、外干しより部屋干しがおすすめです。
外干しは部屋干しより乾きやすく、部屋を圧迫しないのは確かです。
一方でメリットと挙げた点でも、日光消毒するには「直射日光(紫外線)」に当てねばならず、食品のシミは専用洗剤でも落とせます。
「乾きやすさ」と「場所を取らない」だけ妥協すれば、外干しの【デメリット】をすべて反転したものが部屋干しの【メリット】になるので、部屋干しはおすすめです。
また、外干しと同レベルとはいきませんが、部屋干しが乾きにくいという点は、扇風機を併用すれば格段に乾きやすくなります。
部屋干しを最強にする扇風機テク
部屋干しで洗濯物の乾きを早くしたい場合は、扇風機の併用が効果的。
「扇風機で洗濯物がそんなに乾くの?」と思う方もいるでしょう。
しかし実は、扇風機は驚くほど洗濯物の乾燥に向いているんです。
出典:GUNZE「【検証】洗濯物を早く乾かす裏ワザ!扇風機、ドライヤー、エアコンなど4つの方法の乾燥時間比較」
このように、扇風機を使うと、洗濯物が特に早く乾くことが確認されています。
実際私も、扇風機を使用しない部屋干しでは冬場は丸1日経っても乾かず悩んでいた時期がありました。
しかし、冬の雨の日や梅雨に部屋干しをしても、扇風機を使うと一晩で洗濯物が乾いて助かっています。
人が長時間いない部屋であれば洗濯物を干しても邪魔になりにくく、扇風機ならほとんどの家庭にあり消費電力も小さいので便利。
乾燥機能のある洗濯機や暖房、乾燥機を使って乾かすより省エネです。
扇風機を併用するときは、風は洗濯物の下半分に向けて送りましょう。
洗濯物が乾きにくい原因は、重力で水分が下がって狭い範囲に水分が溜まったり、洗濯物自体が重なって隙間に空気が通らないこと。
風を洗濯物の下部に向けることで、水分が溜まる部分の湿気を飛ばすことができるので、実践してみてください。
使い方としては、
部屋干しをした洗濯物に向けて、「1~2m程度」離した「横」の位置から、扇風機の「中」程度の風を「首振り」で使用
なぜこの条件かと言うと、
近すぎると洗濯物全体に風が当たらず、遠いと風が弱まって乾燥効果が薄まる
正面から風を当てると他の洗濯物に風が当たらない
風量が弱だと乾燥効果が薄く、強だと洗濯物が落ちる可能性がある
(風さえ届けば、中でも強と乾燥効果は大差ありません)
首振りしないと一部の洗濯物にしか風が当たらない
これらの理由があるので、部屋干しをした洗濯物に向けて、「1~2m程度」離した「横」の位置から、扇風機の「中」程度の風を「首振り」で使用がおすすめです。
コツとしては、服と服の間に空間を拳1つ分以上取ること。
扇風機の風を当てても、風が通り抜ける隙間がなければ扇風機から遠い奥の箇所が乾きにくくなります。
隙間が作れない場合は、例えば「大きい衣類・重量のある衣類」であれば、間にインナーや小物など、乾きやすい「普通の衣類」や「小さい衣類・軽い衣類」を挟むこと。
そうすると、隙間が多くなったり乾きやすい衣類が先に乾くことで、風がより遠く奥まで通りやすくなるので「大きい衣類・重量のある衣類」も乾きやすくなります。
タオルや小物の場合は、小物を手前側に干し、タオルなどを奥側に干すことで、全体に扇風機の風が当たるので乾きやすくなります。
窓際やカーテンレールに干す方もいますが、窓の結露やサッシ、カーテンのカビ発生に繋がるので、部屋干し用の洗濯物干しを使うのがオススメ。
部屋干しには、部屋干し用の物干しやワイヤーを使うと便利です。
これらの洗濯テクニックを使って、快適な洗濯ライフを送ってみてください。
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