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自叙架空#138



牛若丸と弁慶が五条大橋の真ん中で対峙していた



私は大事な用事があり、急いで橋の向こうの隣街に行きたかったのだが、二人が刀を抜いて正対したまま動かなかったので渡ることが出来ず、その場で立ち往生してしまった



いつまで経っても二人は睨み合ったまま動かず、いい加減邪魔臭かったのと、この二人の勝負は牛若丸が勝って、弁慶が生涯牛若丸に臣従するということを既成事実として知っていたので、私は弁慶の背後に回って牛若丸に、身振り手振りと口パクで、脛、弁慶、弱点、さっさと決着つけろ、と伝えていたところ、私に気を取られた牛若丸の隙をついて、弁慶が振り上げた刀を振り下ろして牛若丸を斬ってしまった


 
    コウ  

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