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自叙架空#127


 
昼休み、会社の同僚のレオと回転寿司に行った

 
 
 
 
レオは髭面で彫りが深く、少し理屈っぽく気難しい一面もあるが、大変頭が良く、発想や着眼点が斬新でとても独創的なアイディアを出してくれる、うちの企画推進部の中でも飛び抜けて優秀な社員だった


  
 
 
今携わっているプロジェクトについて話しながら、二人で適当に何皿か食べ、頃合いを見て私はテーブルの端に置いてある黒い容器を指し、そのガリをとってくれないかとレオに言うと、「これはガリじゃなくてこの店舗のガリは寿司と一緒に回っているよ」とレオは答え、えっそうなの、と私がちょっと疑ったところ、レオの表情が突然重々しいものに変わり「たとえ君が信じなかったとしても、それでもガリは回っているんだ」と人類史上初の説を唱えるような口調でレオは言った

  

 
      
      コウ

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