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自叙架空#97


 
ある日、同僚のイカロスが背中に翼をつけて出社してきた


 
 
いつも営業成績一位で嫌味な性格のイカロスを貶めるいい機会だと思い、私は窓の外を指差し、その翼じゃ、あのスカイツリーほども高くは飛べないよなと挑発すると、イカロスはむっとした顔で、この翼で翔けばどこまでも飛べるけどこれは父から貰った蝋の翼で、空高く飛んでしまうと太陽の熱で溶けて墜落してしまい、それが後世に語られる戒めになって末代までの恥になるから飛んで見せることはできない、とはっきり断られた


 
 
どこまでも嫌味なやつだ 


 
  
     コウ   

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