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大きな勘違い

 世の中をすべて理解している自覚は無いが、世の中のすべて理解出来るのではないだろうかという大きな大きな誤りを前提に生きている。

 面白いと言って良いかわからないが、例えば哲学者や思想家の書くものや話すもの。彼等の言っていることは一つの色眼鏡であって、世の中をどう見るかのモノサシだ。

 だけれどもそのモノサシは「完成」しているものではない。世の中のすべてのことを記述しているものでもない。彼等はそれを前提にしている。どこまで行っても、全てを記述すること、すべてを俯瞰することは不可能である。

 その前提が読み手の私には無かった。酷く言えば、なるほどこれで一発OKかと。そのような態度で読み違えていた。これは履き違えてはならないだろう。彼等はすべてを記述することなど不可能であるという前提のもとで、それでもなお記述し続けた。書き続けた。話続けた。私と同じようにわからない中でも諦めなかったのだ。

それでもなお彼等は考え続け、書き続け、話し続け、伝え続けた。

それを勘違いしてはならない。

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