ポジティブ共有とネガティブ説明
この考え方を知ったのは、3年前のことで、トレーニング動画を観てもらい、ダメ出しや良い点などをぶっちゃけて伝えて貰う友人から、教えられたのが最初でした。とても有益なコーチングの仕方なので、共有します。
通常、コーチは練習中に起きた現象に対して「〜したから(しなかったから)〜されてしまった」というような、選手が取ったアクションに対して、ネガティブな結果を指摘してしまいがちです。
例えば
「絞ってなかったから、間に(パスを)出されたぞ!」
というような感じです。これを起きてしまった失敗現象について話しているので「ネガティブ説明」とします。自分も含め、多くのコーチングはこういう風になりがちです。
一方で、それを反対にひっくり返したものが「ポジティブ共有」で「〜したら、〜できる(プレーが成功する、ポジティブな結果を出せる)」という前向きなコーチングで終了するというものになります。
例えば
「絞ってたら(パスを)通されないぞ!」
という風に、「こうすれば(これが出来れば)プラスの結果を出せる」という類の声かけで、こちらの方が、選手は恐らく「よし、やってやろう」という気持ちでプレー出来るのではないか、と思います。
このような「ポジティブ共有」を促す為には、トレーニングの構築段階から、こういう現象を起こしたいから、このオーガナイズで練習を設計しよう、という企みが必要ですし「その時にこんな説明が要る」という仮説を立てるのが重要となります。そうする事で、いざ期待していたプレーが出た時に、端的にわかりやすく、尚且つポジティブに伝える事が出来ます。
「このTRだったら、恐らくこういうことが起こるから、ここを着目してくるだろう」
という仮説を事前に立てておく事で、例えそうなっても論理的にそこを納得させるだけの言葉と知識を準備出来ます。それを日常化し、毎日訓練する事が自力の向上に繋がっていき、それは当然選手の為でもありますが、自分の成長の為でもあります。「一回のTRを逃すとその分一回、成長の機会を逃す」と思えるかどうか。毎日そう自分に言い聞かせてピッチに立つようにしています。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?