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2024/07/10 備忘録 忘却された用事は突然やってくる

semper paratus
備えよつねに

 在宅中に。プライベートの予定管理がうかつだった。
 呼び鈴が鳴る。
「○○ガスですがガス機器の定期点検に見えましたが予定表はお受け取りですか?」
 失念していた。明らかにこちらのミスだ。暑い屋外、しばし気まずい沈黙が流れる。
 係員はテキパキとしている。手早く屋外の交換したてのメーターと、湯沸かし器に、ガス漏れがないか目視と機器で点検して回っている。
 予告通り、室内に入ってくる。じつは、二代目の中飼い柴を披露するのは初めてだ。あらかじめ、
「犬は大丈夫ですか?」
と念を押す。
 それまでの間がパニック状態となる。スリッパを用意する、仕事場の布団をカバーする、洗い桶もカバーする。心残りは流しの洗い桶に溜まったすすぎ済食器だった。床はいつもきれいにしていたからいい。
 昨日昼過ぎの会合に出たため風呂は入っていた。夕立を恐れて洗濯物も取り込んでいだ。
 あらかた終了。室内に係員が入ってくる。案の定、飼い犬の柴が吠えて唸り出した。クマ対処よろしく、テーブルと柵に両手をかけ覆い被さると鳴き止んだ。ご褒美としておやつをあげる。パクパク食べていた。
 よく見ると係員はネイルの手入れをしているようだ。何だかんだいって観察する余裕が出てきたが、ほどなく一通り点検が終わり、10年超えで機器が老朽化していること、資金サポートありのサービスについても聴かされた。それはさておき、係員が帰っていったので台所の片付けを始めないといけない。
 そして戻って来た認知がずれている老母。
台所の片付けをしないで私に
「寝ていたのか?」
自分でやった洗濯物を
「やってくれてありがとう」
飼い犬にも扇風機をよこさない。
 嫁の立場だったら……
 あと私(兄)には嫁いだ妹がいる。
 こんな家、来られますか?まさに老老老・ホームアローン状態で、うちで若いのは柴犬だけだ。老母、私、古い家。いたずらに歳はとりたくない。美しく歳を重ねるなんて誰でもできることではない。このようにワタワタ、バタバタなのである。

2024/07/10 ここまで


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