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映画「R.B.G最強の86歳」を多くの人に見て貰いたい訳

米アラバマ州で今月15日、厳格な中絶禁止法が成立して、全米で波紋を呼んでいます。

・妊娠中のいかなる時期においても中絶を禁止する
・レイプや近親相姦による妊娠も例外として認めない
・中絶手術をした医師はA級重罪に問われ、99年の禁錮刑を言い渡される可能性がある
・母体に深刻な健康上の危険が及ぶ場合にのみ中絶を認める
(https://jisin.jp/international/international-news/1736686/ より引用)

正式には「人命保護法」と呼ばれるこの法律が、これほど注目される訳は、女性の”妊娠中絶の自己決定権”が揺らがされているからです。

アメリカでは1973年のロー対ウェイド事件の折り、人工中絶を規制することは女性のプライバシー権の観点から違憲であるとの判決が下っています。キリスト教の宗教的な観点から人工中絶に反対する声は今も根強く、次期大統領選でも大きな争点になることが予測されています。

この人命保護法は今後提訴され、最高裁で争われる見通しですが、ある女性最高裁判事が今、アメリカで大人気になっています。名前の頭文字からRBGと呼ばれ、子供がハロウィンで彼女の仮装をしたり、カップやTシャツのグッズがバカ売れしたり、彼女の顔をタトゥーで入れる人もいます!!(笑)
ちなみに、RBGはリベラル派で「妊娠出産は女性自ら決定すべき」と主張しています。

RBG最強の86歳は、彼女のドキュメンタリー映画です。

「男性の皆さん、私達を踏みつけているその足をどけてください」という強烈なセリフから始まるこの映画は、単なるフェミニスト映画ではありません。

映画で彼女の携わった裁判の判例が紹介される度に、女性、時には男性の権利のために闘う答弁(肉声)や、判事として述べる痛烈な反対意見にシビれました。なんてタフで、知的なんでしょう…と惚れ惚れしてしまいます。約50年の間に彼女がアメリカを変え、アメリカ発の#Me too#Times up運動をきっかけに、働く女性を取り巻く日本の法律も少しずつ変わろうとしてきています。

彼女の旦那さんも超素敵でした♡
「彼は自分に自信があったから、私に脅威を感じることがありませんでした」
「私は類まれなパートナーに恵まれました。私の夫は出会った18歳の時からずっと、『女性の仕事は、それが外でする仕事であれ家の中の仕事であれ、男性の仕事と同じくらい重要なものである』と信じてくれる男性でした」
とRBGが映画の中で語っていましたが、自身も優秀な弁護士でありながら変に男性性に囚われる事無く、妻を嫌味なく応援している姿はとても好感が持てます。

多くの女性…だけでなく、男性にもお薦めした映画でした!!

#アラバマ州中絶禁止法 #ハラスメント #RBG最強の86歳

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