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スパイスと私。#2,黒胡椒の魅力



スパイスと私。今回からは1つ1つのスパイスの話をさせてもらいます。少しでもスパイスの事を知ってもらい日々の生活が楽しくなればなと。

今回話をするのは一番ポピュラーなスパイス、黒胡椒です。

一般的には肉にかけるものと言う印象が強いと思います。ピリッとした辛みに独特の香り、それだけで食欲の湧く誰もが好きな香りです。

ほぼ全ての料理に合うと言っても過言ではないのですが、その香りの成分はαピネンと言う森林浴の香りと表現される青い香りや、松の葉や杉の葉の香り成分。リモネンやリナロール、シメンと言った柑橘の香り成分で占められています。

少し土のニュアンスを感じる青い香りと柑橘系の香りが組み合わせる事で胡椒の香りができているのは食べてる感覚からすると少し意外かもしれません。


どんなブレンドにも合わせやすい黒胡椒ですが、基本的には香りよりも辛みで合わせることの方が多いかもしません。

イタリアのカルボナーラやカチョエペぺ、フランス料理では直接肉にかけたりソースに加えたりとやはり辛みを中心に使う感じです。その香りだけを抽出して使うことはほとんどなく、辛みがセットとなりその真価を発揮しています。

ただ、香りの成分だけでいえば柑橘との相性が抜群なので、レモンサワーなどの柑橘のお酒に黒胡椒を合わせることは理にかなっているので、新しい使い方や提案はまだまだできそうです。

レモンのタルトのアクセントに黒胡椒を合わせてもいいかもしれません。

ちなみにシメンという香り成分は沖縄のシークワーサーにも含まれる成分です。シークワーサーと黒胡椒の泡盛割りとかも美味しそう。

刻んだネギやにんにくと合わせることが多く、うまみのブースターの役割があり、何にかけても本当に美味しいのですが、僕は特にパクチーとの相性がいいと思っています。


黒胡椒のαピネンはパクチーにもあり、リナロールという成分も共通しています。どちらも香りを高めあうので料理にパクチーを合わせるときは黒胡椒を一振りするだけでより効果的に香りを使えます。更にライムを搾るとその相性を実感出来るはずです。

これは感覚的に合うなと思っていたもので、後から成分を調べたら共通項が多かったという感じです。自分の感覚でよかったものを紐解いてみるのは勉強になります。

ご存知の方も多いですが、黒胡椒と白胡椒は同じもので、収穫のタイミングと皮を残すか取るかなどの違いです。

これだけの違いなのですが、黒は肉に白は魚にというくらい合わせ方が変わります。

そして白胡椒の方が幅広い使い方ができると僕は思っています。

次回は白胡椒についてお話ししていければと思います。

皆様の優しさに救われてます泣