人の気持ちがわからなくなった要因は何か?

最新の情報収集機器の普及が、人との関わりを”不要”にした!

人との関わり方を学習するためには、他者と関わることが何より重要です。しかし、現代では情報化社会。人との関わり、コミュニケーションをとらなくても必要な情報が手に入り、楽しい時間を過ごせるようになった時代背景が、人との関わりを、”不要”にしてしまいました。

情報化社会が僕たちの生活に与えた影響

経済大国として成長した日本は、高度経済成長期・バブル時代に、目まぐるしい成長を遂げ、社会システムを構築していきました。

その恩恵として、今僕たちの生活を豊かにし、とても便利な日々を作り出してくれています。

バブル時代が終わった後は、1990年代後半からパソコンの普及率は高くなっていきました。

この広がりに伴い、インターネットの普及も進んでいったことで、僕たちは知りたい情報や最新の情報を知ることができるようになりました。

しかもその情報量は膨大で、豊富な知識を提供してくれています。

自分の必要な情報を、最短時間で効率よう知ることができるようになったことは、確実に僕たちの生活を豊かにしていますし、この便利さを手放すことはもはや不可能でしょう。

しかし、近年、この便利な情報化社会が、人との関わりを不要にしてしまうのではないかと問題視されています。

なぜ問題視されるようになったのか、一昔前の情報収集方法を思い出しながら、情報化社会の裏にある歪みに注目していきます。

コミュニケーション能力を学べた昔の情報収集

一昔前はインターネットもなく、わからないことがあれば、人生の先輩やその分野に長けている人に直接質問をしていました。

先輩に時間を割いてもらうのですから、当然気を使わないといけません。それでも先輩から「頑張ってね」「困ったらいつでもおいで」と心が温まる声をかけてもらうこともたくさんありました。

そんな人と人との関わりから、「頑張ろう!」とモチベーションが高まることも多く、人間関係に支えられて成長していく実感を得ることができていたのです。

また、そのやり方では、先輩を嫌な気持ちにさせないように、知りたいことを聞き出す有効なコミュニケーション技術も同時に鍛えられていました。

今と比べるとコミュニケーションを学ぶ場がたくさんあり、社会の中でさまざまな人に支えられながら生きている「自分」を認識しやすい環境だったのです。

人との関わりを疎かにしすぎた歪み

現代を生きる人々は、必要な情報を自分1人で知る術を持っているため、他者に聞いたり、教えたりする人間関係を築く経験が非常に希薄です。

そのため、インターネット上の情報だけではどうにもならない場面(例えば、職場での人間関係作り、取引先との関係作り、恋愛関係の築き方など)になると、人とどのように関わればよいのかわからず困ってしまうのです。

近年、人との関わりを疎かにしすぎてしまった歪みが、さまざまな場面で噴出しています。

このような問題に介入し、より良い関係を築くきっかけを与えるのが僕たち行動心理士としての役目です。

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