どうして人の気持ちがわからないのか?
現代社会独特の環境要因が、人間のコミュニケーション能力を低下させている!
人間は人と関わりながら、より良い人との関わり方を学習していきます。しかし、現代は核家族化が進行した社会。現代独特の環境要因が、現代人のコミュニケーション能力に与える影響について、理解を深めていって下さい。
他人の気持ちがわからない人が増えている
近年、コミュニケーション能力の低下が、さまざまな社会的場面で問題視されています。職場で意見を求められても、自分の意見を発言するのが怖くて黙り込んでしまう人。友人に自分の思いを伝えることができずに、信頼関係が築けない人。悪気なく言った一言が大切な人を傷つけてしまい、自分も傷ついてしまう人…
人間関係で傷ついてしまうと、他者に対して一時的に恐怖心を抱いたり、自分の気持ちを打ち明けることに苦手意識を持ってしまうことがあります。
しかし最近は「一時的な恐怖心・苦手意識」というレベルではなく、かなり長い期間、苦しみを抱え続けなければならない人が続出しています。
他者と接触することに強いストレスを感じるケースが増えいきます。
なぜそのような人が増えてきてしまったのか、原因を深堀していきます。
「核家族化」が現代人に与えた影響
三世帯大家族が多かった頃は、子供が学校から帰ると誰かが家にいて「おかえり」と声をかけてくれました。
子供達は、学校であった出来事や、友達と話したことや遊んだことを家族に話し、
大人は子供の話に耳を傾けるという、ごく自然なコミュニケーションが、多くの家庭で見られていたのですが。
しかし核家族化が進んだ現代では、子供が学校か帰っても「おかえり」と声をかけてくれる人が居ないケースが多く見られており、祖父母と別居したり、同居していたとしても玄関や敷地内で別居するなど生活空間を完全に分けるなど、子供が安心してコミュニケーションを取れる家族が居ないという環境が増えています。
人は他者との関わる中でより良い人間関係の築き方を学習していきます。
つまり核家族化は、子供達のコミュニケーション学習経験が得られにくい環境を作り出してしまったのです。
「競争社会」が子供達に与える悪影響」
核家族化に加え、日本の「競争社会」が子供達のコミュニケーション能力に悪影響を及ぼしていると言われています。
ゆとり教育の導入で少し緩和したとはいえ、学校から帰っても、塾や習い事で忙しい子供は増えています。そして成績に執着しすぎ、友達を「ライバル」としか見ることができない子供達も出てきています。
この競争社会は、同世代の子ども同士の豊かなコミュニケーションを築きにくい環境を作り出しているのです。
それはお互いの気持ちを理解し合ったり、自分の気持ちを相手が傷つかないように伝えるなど、大人になってから必要になるコミュニケーション能力が育ちにくい状況だと言えるでしょう
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