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沖縄のトートバッグ
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クーデルカ レザーの皮革工芸師 鈴木 大輔と申します。
もう15年程前の事です。
沖縄県の八重山諸島のひとつ 波照間島という日本最南端(有人として)の島で
知り合った方からオーダーメイドのバッグの製作依頼を受けました。
八重山諸島をモチーフにパッチワークで縫い付けて欲しい、
とのことでした。
ただ、安易にデザインするとお土産さんで売ってる薄手の綿のバッグのイメージになってしまいますので
ここはリアルに地図をコピーして細かな型紙を作りました。
石垣島 西表島 与那国島 波照間島、そして竹富島 小浜島 黒島 鳩間島 新城島(上地 下地)10個の島の型紙を作りました。
トートバッグのデザインも出来るだけ パッチワークの島の位置を地図に近づける為 逆台形でアシンメトリーなデザインにしたいと思い
教科書にも載っている「火焔型縄文土器」を参考にイメージしてみました。
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開口部はアシンメトリーですが
手に持った時バランスが崩れるのを防ぐ為 表裏を微妙に対称となるように作りました。
そして1.4mm厚の革で裁断したそれぞれの島の縫製です。
一コマずつミシン針を落とし 計10個の島のバッチワークは慎重につぐ慎重さで縫い上げました。
手縫いの方が遥かに気を使わないで済みそうです。 笑
バッグの本体が出来てショルダーベルトは
サドルレザーのベンズと呼ばれる
腰から首までの4.5mm厚の革です。
このベルトを桜のチップで燻製にした鹿革の紐にて結んで留めました。
バッグの開口部は鹿革レースをオリジナルのスターリングシルバー(sv925)のコンチョにて留める仕様です。
(コンチョも鹿革にて留めます)
原材料は 縫製の糸の他には
タンニン鞣し革(牛革3.0mm)と鹿革とシルバーのコンチョのみとなります。
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依頼主さんとはデザインや大きさなど3ヶ月位かけて打ち合わせをして
デザイン 型紙製作 試作などで半年近く掛かり完成させました。
一緒に写っているウォレットは
オマケというかプレゼントととして
クーデルカ レザーのモパーウォレット
w-4aに石垣島、竹富島、小浜島のパッチワークを取り付けてみました。
依頼主さんは六本木のテレビ局の社員さんで
その頃はバラティ番組のプロデューサーとして活躍され
バッグも番組の中で使ってくださるとのことでしたが
結局 八重山トートバッグは放送されずに終わりました。(よくあることのようです 😊)
おわり
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