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【インタビュー06】「糸魚川の森林資源を広めたい!」建築×クラファンの新たな可能性と具体的ノウハウ

株式会社新潟家守舎 代表 小林紘大さん。自身の法人以外にも多数の事業を手掛けており、携わっている事業は30以上にも及ぶパラレルワーカーとして活動している。
今回は、紘大さんがチームプロデューサーとして携わったクラウドファウンディング(=以下 クラファン)について伺った。
インタビューを通して、株式会社新潟家守舎の新たな可能性が見えてきた。実地で培ったクラウドファウンディングのノウハウも公開させていただく。


3Mのメンバーでの写真


1、クラファンチーム参加のきっかけ

2022年4月6日〜4月24日まで、紘大さんは新潟・糸魚川の森林資源の魅力を伝えるためのクラファン実施に携わっていた。
これまでの仕事でもなじみ深かった糸魚川。チームリーダーから誘われる形で、プロデューサーとしてクラファンプロジェクトチーム【3M】に参加することとなった。

3M(さんえむ)
豊富な森林資源と地元産業の特色を活かし、新たな価値を創造することで地域経済が循環する仕組みをつくりたい。そんな思いから「緑でつなぐ未来創造会議(Midori Mirai Meeting Itoigawa 通称:3M)」が誕生した。

3Mは「糸魚川産業創造プラットフォーム」の事業で、糸魚川商工会議所、糸魚川市、新潟県糸魚川地域振興局の協力のもと、森林資源に関わる企業が参加している。
クラファン開始の約1ヶ月前、地域に紐づく林業のプロフェッショナルが集結する中、本格的にプロジェクトがスタートした。

ーー月1回の定例会や、slackでの連絡で打ち合わせを重ねていきました。自分より歳上の方が多く、中にはオンラインツールに明るくない方も。使いかたを丁寧に共有しつつ「クラファンって何?」をお伝えしていくうち、だんだんチームにまとまりが出てきました。

このクラファンは「市内外の多く人たちに自分たちの活動を広く知ってもらう=【認知】」が最大の目的だった。
地域に木を植え、育て、切る。それを建材や燃料として地域で使い、また木を植える……すこやかな森を守る過程はまちに雇用と消費を生むことができる。森林に関わるあらゆる産業が集約されている糸魚川で経済のループをめぐらせるため、多くの人に3Mを知っていただく必要があるからだ。

極端な話をすれば、ただ資金を集めるだけならば銀行で借り入れれば済む。
しかしあえてクラファンで資金集めをすることにより、信用や認知も同時に得ることができる
紘大さん含め糸魚川を愛するメンバーたちにより、綿密な準備が進められていった。

2、「建築×クラファン」の可能性と未来

ーー実は、以前にもクラファンに挑戦したことがあるんです。1度目は2019年に、「新潟・魚沼杉の魅力を伝えるため」。2度目は自分1人で「ポートランドに行く旅費を募るため」(笑)。今回は3度目、仕組みやコツもかなり掴めてきました。

\  魚沼杉の魅力を家具・小物を通じて伝えたい/


\新潟にポートランドみたいなフードトラック文化をつくりたい!/


クラファンは今やどの業界においても、資金集めのための選択肢として広く知られるようになった。
紘大さんの事業の根幹にある「建築」。
地域環境や不動産、ひいては農業や林業に直結する建築業界でも、クラファンを募りたい案件は数多くあるという。

ーー例えば「古民家をリノベーションしてお店を開きたい」とか。
初期費用はかかるけれど、地域や個人に共感してもらいやすい案件が多いのでクラファンとの相性がものすごくいいんです。

インタビュアー:費用がかかる分、信用や認知が集まれば集まるほど価値も
上がりそうですね。


株式会社新潟家守舎では、建築を通じてさまざまなチャレンジを応援することを使命として掲げている。紘大さんは今後も、地域を問わず建築に関わるクラファンに積極的に関わり、全力でサポートしていきたいと語る。

ーー「クラファンノウハウ」×「建築」のシナジー効果ってすごい。挑戦できることの幅がグンと広がるのを、強く実感しています。
「資金集めをしたいけれどどうすればいいかわからない…」。そんな風に考えている方は一度、ぜひ声をかけていただきたいと思っています。

紘大さんがこれまでの経験から得たノウハウは、想像以上に泥臭くもあり、「なるほど!」と膝を打ちたくなるものでもあった。
もちろん建築だけでなく、どの業界でも活用できるノウハウについては、次の章にまとめさせていただく。


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