【No.15】FACT FULLNESS第3章〜これから世界人口はどうやって増える?〜


FACT FULLNESSのまとめ再開!

こちらの続き!


直線本能とは


直線本能とは、あらゆるグラフが直線を描く、と思い込んでしまう本能のこと。

一つの例として、地球上の人口についての話が載っていてとても興味深かったのでまとめてみよう。



世界人口の推移


2019年現在の世界人口は77億人。実は、世界人口はここ200年で急激に増えている。

約90年前、1930年の世界人口は20億人だった。

さらに約130年前、1800年の世界人口は10億人だった。


つまり、世界人口はここ220年で8倍近く、90年で4倍近くになっている、ということだ。


これををみてしまうと、2100年には200億人とかになっていてもおかしくないのではないか、とか思ってしまう。

ここ90年で4倍近くになったのなら、次の81年で3倍なんて全然あり得る話だろう。

そうなると、食料や化石燃料は足りるのだろうか。地球に残された資源を巡って、また戦争が起こらないか、と想像してしまう。

現に、人口増加によって資源が足りなくなる、なんて話は今までたくさん聞いてきた。


ちなみに、ここで正解を言ってしまうと、国連の調査では2100年ごろには人口は100億〜120億くらいになり、しばらく横ばいになる、という予測が立ってる。

200億なんて全然行かないらしい。どうしてだろうか?



どうして今まで増えているのだろう?


直線本能を制御するための一番の方法は、「このグラフがどうして伸びているんだろう」と考えることだ。

その理由次第で、次の未来を予測することができる。

例えば、生まれたばかりの子供の身長は、15才くらいまでぐんぐん伸びる。じゃあ、30才になってもそのペースでのびているだろうか?そんなことはない。



子供が増えているから、人口が増えている?


僕が世界人口のデータをみたとき、直感的に「子供が増えているのだろう」と感じた。

日本では少子化が進んでいる。でも、他の国ではたくさんの子供が生まれており、その子たちが大人になってまたたくさん子供を産み…の繰り返しで、人口が増えているのだと思った。


しかし、実際、子供の人口はここ数十年に渡って、20億人前後で変化していない。

それだけではなく、2100年まで、このまま子供の数は増えないだろう、と考えられている。


理由としては、極度の貧困に苦しんでいる人の数が減っているからだ。レベル1の状態の家庭では、子供をたくさん作り、水汲みなどの労働力として働いてもらう必要がある。

豊かになれば、子供を作って働いてもらう必要がないのだ。

データとして、女性一人当たりの子供の数は、1965年では5人だったが、2017年では2.5人になった。半分になっている。

一人当たりの子供の出産数が減った代わりに、生まれた子供が大人まで生き延びる確率が格段に上がった。その結果、子供の数はほぼ変化せず、これからも変化しないとされている。


では、どうして現在人口が増えているのか?

答えは大人だけ増えているからだ。そんなことありえるのか?



大人が増えていく理由


理由はシンプル。子供が大人になる確率が上がっているからだ。

第1章で平均寿命が伸びた話をしたように、世の中では命を落とす子供の数は減っている。

だから、子供の数自体は増えていないが、大人の数が増えていく、という現象が起こるのだ。


ここまでくると、人口がこれから爆発的に伸びない理由もわかってくる。

子供の数が増えていない以上、それ以上に大人の数が増えることはありえない。

例えば、0~15才の子供が20億人いたとする。15年後、15~30才の人口は20億人を上回ることはありえない。

つまり、子供の数が増えていない以上、大人の数が爆発的に伸びることはありえないのだ。

そして、それがちょうど平衡になるのが、2100年ごろ、ということになる。



まとめ


グラフが変化しているときは、その形状から未来を予測するのをやめよう。

今までのグラフの変化の理由を調査し、それから未来を予測しよう。




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