労働者である以上5000万のコストカットをしても数万円しかもらえない

学生時代に作ったアプリがたまたまヒットして300万ほど広告収入を稼いだことがある。

誰でも作れるような簡単なアプリだ。簡単すぎで今更そんなアプリを作って300万も設けるとは誰も思わないだろう。私もそうだった。

そんなアプリを友人に時給10000円で作ってもらうことを考える。学生にとって時給10000円は破格だ。友人が30時間をかけてこのアプリを作ってくれたとする。つまり友人に30万を支払うことになる。

このアプリは将来的に300万の利益を生み出す。
つまり将来的に私は270万の利益を得て、友人は30万の給与所得を得ることができる。

この事実に友人はもやもやした気持ちになるかも知れない。
自分が作ったアプリが300万の利益を出してるのに自分の取り分が30万しかないことを。せめて折半するなら合計で150万は貰ってもいいような気になるかも知れない。気持ちはわからなくもない。

しかし、30万円が0円になるリスクをとったのは私だ。このアプリが300万の利益を出す保証は最初からなかった。
私が270万をもらえる一番の理由はそこにある。

友人は時給10000円という破格の対価でアプリを作っただけなのだ。
儲かると思うのであれば最初から自分でやれば良かっただけの話だ。

結局偉いのは最初にリスクを取ったやつだ。
労働者が投資家に勝てない理由を身近なアプリ開発で知っていたのだ。


あるエンジニアが会社のインフラ費を削減した。
仮に5000万円のコストカットをしても、そのエンジニアが5000万円もらえることはない。

もちろん多少は還元してもらえるだろうが、
労働者が生み出した利益の大部分は労働者に還元されることはない。

その大部分は結局、投資家に還元されるのだ。
なぜなら一番最初にリスクを取った人が偉いからだ。

それがいやなら労働者を辞めればいいだけの話だ。

そんなことを最近考えていた。















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