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ジョイス、強力な “スプリンカー ”軍団に加わる※抜粋

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 金曜の夜(6月14日)、ジャイアンツに8-6で勝利したエンゼルス戦において、ルーキーのベン・ジョイスの投球をよく観察していた人は、90マイル半ばのチェンジアップという、あり得ないものに気づいたかもしれない。

 この剛腕は、100マイル以上を簡単に投げることができるかもしれないが、彼でさえ球種のルールを書き換えることはできない。

 ジョイスは、この新しい球種が「スプリンカー」、つまりシンカーの速度とスプリッターの動きを併せ持つハイブリッド球種であることを明らかにした。

 スタットキャストはスプリンカーを投球カテゴリーとして認識していないため、スプリッターとして記録されることが多いが、ジョイスの場合はチェンジアップ、フォーシーム、たまにスライダーとして記録される。

 現在、この投球フォームを持つ投手の完全なリストはない。

 スプリンカーを投げる投手として最も有名なのは、ツインズのクローザー、ジョーン・デュランとパイレーツの新人ポール・スキーンズ、そしてエンゼルスの先発投手ホセ・ソリアーノだ。

 新球の開発には時間がかかるものだが、ジョイスにとっては比較的早いプロセスだった。今年の初め、彼とエンゼルスのコーチは、彼の下腕のスロットと相性が良いシンカーを追加することを話し合ったが、彼は時々練習しても安定した結果を得るための正しい握り方を見つけられなかった。

 ジョイスは6月2日、ダブルAのロケットシティからMLB2度目の登板のために呼び戻されると、エンゼルスの投手数名、特にソリアーノとベテランのリリーフ投手ハンター・ストリックランドからアドバイスを受けることができた。

 ストリックランドがジョイスにシンカーの握り方を教えた結果、少しの調整でジョイスはうまく理解した。

「先週アリゾナで、その事について話し合ったんだ」とジョイス。
「すぐに良い感じのグリップを見つけたので、マウンドを降りて何度か練習したんだ。試合で投げられるくらいには良い感じだった」

 これまでシンカーを投げてきたストリックランドは、このグリップをエンゼルスのピッチングコーディネーターであるビル・ヘーゼルから学んだ。
 これは従来のツーシームではなくワンシームシンカーに近いもので、その結果、ストリックランドのシンカーは2022年と比較して今シーズンは平均で約7インチ縦に落ちるようになった。※彼は23年にメジャーに出場していない

 ジョイスが同様のものを開発していたとき、ストリックランドは喜んでその恩を返した。

「私が昇格した時、みんなが私を助けてくれて、そして受け入れてくれたんだ」とストリックランド。

「個人として学ぶことは常にあるけど、恩返しをすることは大きな意味があるんだ」

 ジョイスの速球の平均速度は時速101マイルを少し下回るものの、打たれやすい。80マイル後半のスライダーも同様だ。スプリンカーは3番目の速度、つまり90マイル中盤から後半で、回転数が低いため動きが異なっている。

 また、3つの球のリリースポイントが似ているため、どの球がジョイスの手から出ているのかを特定するのがより困難になっている。

「この子は『お前を倒す』というメンタリティを持っている」とRon。

「儂は、ブルペンで最後の一人として立つというメンタリティを持てる時が来ると彼に伝えた。しかし今は、彼が投げるイニングで、自分の能力をどう使うかを学ばなければならない段階だ」

 ジョイスが一夜にして巧みな投手になることはないだろうし、エンゼルスもそれを期待しているわけではない。エンゼルスは、ジョイスが今持っている力を発揮することを望んでいる。

 しかし、新たな投手へと進化するうえで良いスタートとなる。

「相手はメジャーリーグの打者だ」と彼は言った。
「彼らはどんな状況にも適応できる。だから、彼らに考える要素を加える工夫があれば、彼らを少し不安にさせるか、単に頭の片隅に何かがあるか、どちらにも関わらず、必ず役に立つ」

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