【トレーニング日記】 トレコ 末端を鍛えるの巻①

 トレコは末端を鍛えることにしました。足の裏や指先、首などです。
 ついつい大きな筋肉に目が行きがちですが、末端が機能しないことには大きな筋肉も役に立ちません。大きな筋肉が作った力も、末端弱いと扱いきれないからです。ただ、負担になるだけです。
 タオルギャザーをしてみました。足の裏にタオルを敷き、指でつまんでタオルをたぐり寄せるトレーニングです。リハビリメニューの代表格とも言えるこのメニューに、真剣に取り組んだのはこれが初めてかもしれません。
 バスタオルを敷き、指で摘みます。やはり、最初はうまくできません。少しずつタオルが動きます。足の裏とスネに疲れが出てきました。
 しかし、そこでトレコは気づきます。まっすぐ動かせてないことに。左足首を捻挫する方向(内側にひねりながら)に動かしながら、タオルを引き寄せています。代償動作というやつです。
 代償動作とは、怪我や疾患が原因である動作が行えなくなったときに他の筋肉の動きでその動作を補う事を言います。びっこを引くような大きな動作から、親指の第一関節を怪我したときに、第二関節をより多く動かしてしまうことなども当てはまります。
 トレコのタオルギャザーにおける代償動作は、まさに捻挫の後遺症とも言えるでしょう。
 意識を集中して、まっすぐタオルを引き寄せます。中指と薬指が使えていないことに気が付きます。全ての指に均等に力がかかるよう意識します。次第に、まっすぐ動かせるようになりました。
 面白いことに代償動作は、動作の学習さえできれば簡単に修正ができます。もちろん、損傷が深い場合や癒着が激しい場合はそう簡単にはいきませんが、ほとんどの場合、意識だけで簡単に修正できます。正しく仕えている方のマネをすればいいだけです。
 ところがトレコの場合、右足もあまり芳しくありませんでした。左足に比べて、右足のほうが引きが弱いのです。トレコは以前から右足に違和感を感じていました。右足のほうが足首が冷えるのです。たまに、親指が痛くなります。これはきっと、親指をぶつけすぎてヒビが入ってしまったときの後遺症です。あのとき、きちんとリハビリをしていなかったのです。
 左足の次は右足に意識を集中させます。各指の第二関節がうまく動いていないことに気が付きました。これではタオルを掴むことができません。
 第二関節に意識を集中します。するとすぐに、動くようになりました。親指に疲労がでます。たまに痛くなるところです。
「やっぱり今まで使えていなかったんだ」
違和感を訴える親指を放置してきたことを恥じます。
 そしてその後カーフレイズをしました。踵を上げ下げするトレーニングです。足の裏で地面を掴み、踵をあげるとこんな感覚なのか。トレコは初めて知る思いです。
 これまでのカーフレイズは指先まで意識が届いておらず、足の裏なんて無視していたように思います。
「神は細部に宿るとはこういうことか」
細かいところまで意識できることこそ大切なのだと、改めて気づいたのです。
 そしてトレコは両足で立ちます。トレーニング後の状態を確かめるためです。地面をしっかりつかんだ足は、まっすぐ立っています。腰に力が入り、お尻はプリッとしています。
「お尻をあげるためにはお尻だけトレーニングしても駄目なんだなぁ」
 トレコはそう思いました。そもそも、腰のカーブが整っていないとお尻の位置は上がらないのです。バランスの大切さを改めて実感した、トレコなのでした。

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