大津市庁舎移転計画が進展? 多目的グランドは存続?

 先月、大津市が進めている大津市庁舎の移転計画で、先日新たな報道がありました。候補地として絞り込まれている皇子山総合運動公園と、大津駅・県庁周辺のエリアに関し、市議会の委員会において調査結果が公表されたとのことです。

読売新聞 滋賀版 2023/09/23

 記事によると、計画がより具体化しました。たとえば昨年の皇子山総合運動公園エリア案では、あたかも多目的グランドなど公園中央部がすべて新庁舎に転用されるような図(下図)が示されていましたが、今回の記事では「テニスコートなどがある一帯を想定」とあります。つまり多目的グランドは存続することになるようです。

大津市庁舎整備基本構想(令和4年12月)より抜粋

 では「テニスコートなどがある一帯を想定」とは、正確にはどこなのか。より詳細な情報を求め、市のHPをのぞいたところ、今回の委員会の資料が記載されていて、下図のピンク色の箇所が「新庁舎整備エリア」になるとのことです。

「庁舎整備基本計画に向けた取組について」(令和5年9月22日)より抜粋

 今回の案は、昨年示されていた予定地より相当面積が縮小され、公園機能の毀損が少なく押さえられました。多目的グランドはスポーツ公園として大切な存在ですから、存続は歓迎すべきことです。しかし同時に、当初案の図がいささか大雑把であったことに戸惑いも覚えます。市民アンケートではこの図が提示されたはずであり、回答した市民の判断に影響を及ぼしたのではないでしょうか。提示図はもっと慎重に描くべきであるべきだったと思います。

 そして細かい話になりますが、上の図の、ピンク色の範囲も気になります。よく見ると、多目的グランドである黄色の部分に、ピンク色が「浸食」しています。どうやら多目的グランドの一部は削られる運命にあるようです。

 しかしこの段階でとやかく言っても、記事に「不確定要素が多い」とあるように、話はこの先どう転んでいくのか不透明です。市民としては、今後の推移に注目していくしかないようです。