現実逃避するためのお酒は、いつも後味が虚しかった。
僕はお酒が飲めない。というより、正確に言えばお酒を飲むことをいつからかやめた。どうしてやめたのかというと、お酒を理由にストレスを発散したり、現実逃避しようとする自分を見て、心底嫌気を刺したからだ。
もちろんお酒を飲むことが決して悪いことだとは全く思っていない。ただ僕は、無理に笑って、はしゃいで飲むお酒の後の反動にいつも後悔していた自分がいた。酔いがまわって二日酔いになって。それがとても悲しくて、虚しさを覚えるようになって、何だかやるせなくなることもあった。
学生の頃は、友