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来週の読書リスト

① 『愛の労働あるいは依存とケアの正義論』

エヴァ・フェダー・キテイ 著 / 岡野八代・牟田和恵 訳

少し前に読んだ『すき間の子ども、すき間の支援』のなかで、キテイを引いて「世界を繕う」という考え方が紹介されていた。

放デイ(放課後等デイサービス)の仕事もまた、依存せざるをえない者において発生し続ける多様なニーズに応える営みであり、さまざまなケア労働を含んでいる。それゆえ断片的で非体系的なものとならざるをえない。キテイは詩人A・リッチの言葉を引いて、ケア労働を「世界の繕い」と表現していた(キテイ2010:95)。放デイにおける支援とは、PDCAサイクルで管理できるような、明確な始点と終点をもったプロジェクトであるというより、あちこちで綻び断片化する世界を、繕いまとめていく活動なのだと言えよう。
すき間の子ども、すき間の支援

全部はたぶん読みきれないので、該当箇所の近辺だけでもじっくり読んでみよう。

②③ 『完訳 ファーブル昆虫記 第五巻(上・下)』

ジャン・アンリ・ファーブル 著 / 奥本 大三郎 訳

いいペース。毎週一巻(上下)ずつ読んで、8月が終わる頃までにシリーズを読了するのが目下の目標。第五巻は久々にスカラベが登場するらしい。最近ハチばっかりだったから、新鮮な感じがする。

④ 『こころ』

夏目漱石 著

この間『「甘え」の構造』を再読していて、土居氏の『こころ』の解釈にびっくりした(再読なのにちゃんとびっくりするのがわたし流)。『こころ』の先生の苦しみは下宿先の娘への恋に目が眩んでKに抜け駆けをしたことじゃなくて、Kへの同性愛的な感情によるものだというのだ。そんなふうに読んだことがなかったから、読み直してみたいと思ったのだ。

『こころ』を始めて読んだのは、中学生のとき。漱石を読み漁っていた時期で、でもたぶん、何もわかってはいなかったのだと思う。30歳になったら、また読み漁ってみようかな。違うものが見えてくるかもしれない。
ちなみに二度目は高校の現代文の教科書で。教科書には先生からの手紙の部分しか掲載されていなかったから、夏休みに自分で文庫本を買って通しで読み返した。そういえばその年の読書感想文も『こころ』で書いたなあ。


以下は、毎日少しずつ読む予定の本だったけど相変わらず全然読んでない。……いい加減、見直そうとは思っている。

・『世界標準の経営理論』

入山章栄 著

#思考の練習帖 でせっせと学びを整理しているこの本。たぶん全部読破することはないだろうけれど、気になるところをつまみ食いしていくつもり。
びっくりするほど分厚いけれど、文章はやさしめ。いろいろな考え方を知るきっかけとして有効な一冊だと思う。最近読んでないので、そろそろ読むつもり。

・『人生を狂わす名著50』

三宅香帆 著 / 今日マチ子 絵

この本を読んでいると、次から次へと読みたい本が増えてしまうので今は読み進めるのを自粛中。読みたい!の熱の冷めないうちに読み始めたいから。
今の進捗状況は、23/50。

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