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映画・福田村事件2回目鑑賞

10月に2回目の福田村事件を観に行こうと決めていた。
そんな矢先、水道橋博士と森達也監督が福田村事件についてのトークライブ(飛び入りゲストに東出昌大さん)することを知りそのライブを観てから
見に行くことに。
2023年10月22日、ヒューマントラストシネマ有楽町へやって来た。
イトーシアの中に映画館、知らなかった。

映画館に着くと自分が見る回は満席。予約しておいて良かった。

福田村事件のパンフレットが売っているのか物販売り場を覗く。
見当たらない、売り切れたのか?

客席へ
この映画の観客は年配が多いと聞いていたが観客の3~4割が若い人で
私の隣席は若い女性だ。

今回は1回目を見てあらすじや展開は分かっているので
細部を見てみようと。
10月にあった、水道橋博士と森達也監督と東出昌大さんの
トークライブでの話を踏まえて見てみようと。

○2回目見た感想

・村民の女性で洋服を着ているのは澤田静子(田中麗奈さん)だけ
洋服は綺麗な色で仕立てのいい感じ。
他の村民は地味な色柄の着物だから相当目立っている
浮いていたのかも知れない。
着物を着ているときもあるのだが
色柄が他の村民が着ないような綺麗な色だなと。
これは、静子が村になじめていないことを
彼女の服装で描写しているのではないかと考察した。

・福田村に帰り農作業を始めた澤田智一(井浦新さん)
妻・静子は一切農作業を手伝わない様子。
ワンオペ農作業をする智一。
令嬢の静子には農作業は一切やる気がないのではと思った。

・行商団の中に千鳥・大悟さんにちょっと似た人が。
その人は虐殺シーンで、博士演じる長谷川秀吉に刺殺されるのだが
それが、水道橋博士が千鳥・大悟さんを刺殺してるように一瞬見えた。

・虐殺のシーン、最初に殺人をした人物がほんとに意外。
森監督が最初に殺人するのは長谷川秀吉では
面白くないとおしゃってたのはこれかと。

・殺されそうになるも助かった行商団の人たち。
日本人と分かった途端、村人達が拘束していた
針金のようなものを解き始めた。
朝鮮人ではないことが分かってからの態度の変わりように
モヤモヤ

”・意外な人物”の殺人シーンは見ていてほんとうに恐ろしいと感じた。

・田中倉蔵役・東出昌大さんの肌の露出が多い気が。ほぼ裸のシーンも。
他の男性出演者であそこまで肌を露出している人は多分いない。
東出さんの”脱ぎっぷり”という新たな見所を見つけた。

・出演していたという、記者の望月衣塑子さん、探してみたけど見つけることが出来なかった。

・”お国の言う通り”に新聞記事を書いた新聞社部長(ピエール瀧さん)は
新聞社部長を続け、反論しデマだと主張した平澤計七(カトウシンスケさん)は処刑され。
過去にこのようなことがあったというのを、後世に残した方がいいのでは。

宴会のシーン。
村の女性達が配膳し当然のように男性達にお酌しセクハラされる。
私が就職した1990年代始めには同じような感じだったのを覚えている。
これがおかしいと言われるようになったのは最近の様な気がする。

水道橋博士と森達也監督と東出昌大さんのトークライブで東出さんの髪型の話を聴いてから見るとなんか注目してしまう。

行商団の頭役・永山瑛太さん
キリッとしたリーダーのかっこよさがよく表われていた。
同じリーダーでも長谷川とは対照的に見えた。

井草貞次(柄本明さん)や倉蔵が出兵時のことを
話す場面は何かしらの心の傷を負っているのではと感じた。
同様に在郷軍人会の人たちも、何かしらの心の傷を負っていて
それを周囲にバレないように、過度に勇ましく振る舞うことで
必死に心の傷を隠しているのではないかと考察した。

息を引き取った井草貞次に息子の妻・マスが胸を押し当てるシーンは
ニッポン昆虫記という映画のオマージュだという。
マスが貞次に対する愛情を表現したシーンだと思っていた。

長谷川は自分がかっこよく振る舞っていると思っているつもりだが
他人が見るとダサく見えてしまっているのではないかという印象。

2回目も虐殺のシーン見ていてとても辛い気持ちに。
ずっと顔をしかめ、こぶしを強く握りながら見ていた。

行商団を庇うシーンと行商団の頭の叫びに何だかモヤモヤ

あれだけ虚勢を張って、勇ましく振る舞っていた長谷川が
日本人を虐殺し泣き崩れるシーン、長谷川の中の何かが
一気に崩落したように感じた。

澤田夫妻の行動は、最初から最後まで一体何なのだろうかと
夫婦関係が”?”だった。

茶店のシーンで、村人の中にいた、とても長い髭を生やした男性。
見た目のインパクトがあったが、特に何をするといった感じでは
なかったような。

ラスト、澤田夫妻が福田村に着たときと同じ服装で小舟に乗って行くシーン
どこへ行くのか、村を出て行ったのか。

森達也監督が仰っていた「この映画の中に自分がいる」
それはどこか?茶店のシーンで行商団に向けて鎌とかの武器を持ち
身構えている村人の一人で、実際には何もしない(出来ない)と思う。


2回目見た感想は、細部を見ようとした結果
半分がストーリーと関係ない感想になっていた。
あらすじも展開も知っている状態で見ても
見応えは1回目と変わらなかった。



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